朝ぼらけ長編ストーリー

男と喧嘩した。
怒りにまかせて
目の前にある土の坂を
ずんずんあがって行くと
道は狭くなってきた。
前方を歩く母娘に
この先は行き止まりかと尋ねると
「大丈夫、旅館の敷地を通るけど」。
たしかに
老舗旅館の入口にたどり着き
その建物を通らないと先には行けない。
と、旅館を営む家族のお母さん
らしき人が現れたので
駅までの道を尋ねる。
距離は遠いけど
ずっと線路沿いに行くからいい、
と、「ながつだ」の駅を説明される。
「さっき降りた駅へ行くのも
たぶんそんなに難しくはないけど
このお母さんには説明できなさそうだなぁ」
なんて思いつつ
お母さんの言う通り
「ながつだ」に行こうと決める。
そんな話を土間でしていると
おじいちゃん、
お父さん、
無口なお兄ちゃん、
愛嬌のある弟くんが出てきて
何か話をした。
内容は覚えていないけど。
それでもえらくその家族に気に入られ
そしてあたしはその弟くんに
なんとなく惹かれていて
もうちょっとここにいたいなぁ、
なんて思っていたのだ。
そしたらお父さんが
記念写真を撮ろうと言う。
家族の中に入り込んだあたし。
チーズの瞬間におどけるお父さん。
・・・
そこで目が覚めた。
なんなんだ?この夢?
なんだかとても克明に覚えていて
目が覚めた時
ほんとうに人と別れたような
さみしさを感じた。
誰だったんだろう。
何の象徴だったんだろう。
でも
夢の中のあたしの言動は
まるで現実と変わりなく
生意気で調子よくて冷静ぶっていて。
やんなっちゃうね。
とりあえず備忘メモ。

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