届く声

まず届いたのは春の声。
去年お邪魔した
うちのバイトちゃんの実家から
「道草」が届く。
校長先生から飲食店主へ
変身をとげた父上、
やはり研究好きとみえて
かなりの山菜マニア。
野菜は買うのはやめて
もっぱら「道草」を摘んで
料理してらっしゃるようで。
そのおすそわけをいただく。
・せり
・あさつき
は、さっとゆでて冷たいおそばと一緒に。
・かんぞう
は、うるいみたいなので
お酢とマヨと粒マスタードで和える
・しゃく(山にんじん)
は、一番くせがありそうだったので
ごまをたっぷりすってごま合えに。
プラス。
ふきのとうのピクルス。
これ最高~。
父上ほんとにすごいのだ。
また今年もお邪魔したかったんだけど
山形・・・遠くなっちゃったね。
そんな山菜で
ひとり晩ごはんのところへ
「元気?」
との一言メール。
抗がん剤治療のため
入院中のバンドメンバーから。
結構マメにメールしてたんだけど
忙しさにかまけて
ご無沙汰だったんだ。
あんたに「元気?」と言わせるとは・・
あちゃあ。
メールを書き始めたけど
積もる話もあるので
電話してみた。
メールできるってことは
電話もとれる場所にいるんだろう、と。
かすれた声ででたのは
しばらく人と話してないからだと思うが
やっぱり以前のような勢いはなく
ぽつぽつとだけど
でも
一生懸命話してくれる。
たぶん男同士じゃ
そう甘えるわけにもいかず
唯一異性のメンバーのあたしに
メールしてきたとみえる。
やっぱりすることもなく
ただ痛みに耐えて
いつ治るかもわからない治療を続けるのは
つらいんだろうなぁ。
症例が少ないらしく
長引いているようだけど
一次は切断しなくては、とおどされた
腕の腫瘍も跡形ないって。
よかった。
とりあえずギター弾けそうね。
「明日からたぶん副作用がひどくなるんだよね」
そう、弱々しい声でつぶやいたヤツに
「つらくなったらその腕みて
俺はまたギターが弾ける、やったー!って思え。」
それぐらいしか言えなかったけど
いまごろそうやって
闘ってくれてるだろう。
日本にはさまざまな「闘い」が生まれたけど
あたしにさえ小さな「闘い」が生まれたけど
とりあえず近くの「闘う人」の声を
フォローできたのなら
あたしはうれしい。
がんばれ、コージー。
そして頼ってくれる友人がいるということも
あたしの「闘い」を一部フォローしてんだよ。
ありがとね。

「届く声」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    ♪闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう
    冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ♪

    ファイト!

  2. SECRET: 0
    PASS:
    魚卵亭どの。
    わかるわかる、闘うっていえば、ファイト!よね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です