2760mの極み~未知との遭遇その2

さてやっと
登山二日目の記録を。
朝6時の食事のあと
ささっと朝風呂、
7時すぎに出発。
Fには悪いが
ちょっとお先に
自分のペースで行ってみたところ
前日よりキツいと
おどかされていたのですが
朝一の
3時半ぐらいの登りは
わりとすいすい。
上に登るにつれ
草の上には白い金平糖が。
正体は「雹」だったらしい。
夜露にぬれた道にも
だんだん光がさしてきて
霜をかぶった木のすきまから
青い青い空が
みえてきて
森の終わりを予感させ。
ついに稜線に出た!
澄み渡る
気持ちいい青空。


これから登る東天狗の頂上が
目の前に
そして遠くには
険しいアルプスの山や
ちょっとキツかろうと
断念した硫黄岳の山肌など。
ぐるり360度見渡せる
山の上。
遠くの足元に雲がみえて
天上人だねって
皆で。
でもとにかく
なにもさえぎるもののなくなった
稜線は風が強くて冷たい。
ニット帽と
ジャケットをはおって
首にはしっかりタオルを。
「ここから俺ら一気に行くから」
と、それぞれが
ラストスパートをかける。
あたしもあたしなりの
ラストスパートで
天狗の岩肌を駆けのぼった。
風が強くて
鼻水がでて
息ができなくなってきたけど
でも早く頂上に行きたい
気持ちがおさえられなくて
無心で手足を
前へ前へ持ってく。
戦わないあたしが
戦ってる。
いつもみたいに力抜いて
かっこつけて
スマートに登ることもできたのに。
とまらなかったー。
これってロックじゃんっ。
無意識のエネルギー。
抑えられない感情。
めちゃくちゃ気持ちよかったぁ。
たどりついた頂上は
せまくて
風が強くて落ち着かない場所だったけど
Fもなんとかたどりついて
皆で最高の景色を眺めて。
八ヶ岳3回目の彼ら曰く
「こんなに天気いいのは初めて」
とのこと。
ふふん、あたいのロック魂のおかげだぜ、
ベイベー。
東天狗を少し下って
西天狗の頂上にも到着。
ここからは下山の一路。
しばらくは岩場を下って行く
ちょっと楽しいコースで。
お転婆の魂百までってか
わりとひょいひょい行けたりして。
しかし下りるのはいいけど
その岩場を登ってくる人もいて
しかも年配の人が多くて
すごいなーって。
山小屋にしても
すれ違う人にしても
全員自分より年上なんじゃないか、と。
つまり長く楽しめるのだな、
この遊びは。
あたしも細々と続けて行こう、
そう思った。
それにしても
2日かけて登った行程を
一気に降りるのだから
思ったより時間がかかる。
岩場の次は
また森に突入なのだけど
そこの石がコケむしていて
すべりやすくて。
下半身に力をこめて
そろそろと下る。
あーもう限界だ~、
と思ったところで
遠くで車の車輪の音。
ほ。
到着か、と
思ったらぬか喜びだったのだけど
あとはアスファルトの道を
30分ほど行けば
風呂と昼食だ!
の言葉にはげまされ
ラストスパート。
起伏の少ない道になった途端
男性陣の歩みが加速。
結構これがキツかった。
でもラスト、と思い
一生懸命ついていって
やっと温泉到着!
と、思ったら
外来入浴は2時まで。
がーん、目前で風呂に入れず。
メシも食えないし
茅野駅へのバスまで1時間もある。
近くに風呂はないかと
尋ねたところ
「2km先」
だと。
2km?
2km?
今?これから?
本気?
しかも登りじゃん・・・
うちらは見捨ててってぇ。
と弱気な女子二人の
尻をたたく山男たち。
もう足がほとんど動いてないFの荷物を
男性陣が持つ、と言うし。
しょうがねぇ、あたいも腹くくって・・
ほんとに最後の力をふりしぼって
アスファルトの道を
登り始めました。
もーヒッチハイクしちゃおうかと
思ったぐらい
だめだめだったのだけど
それが登るうちに
足が勝手に動き出して
体が軽くなって
無心になって
ハイチャイナっ!
極みにブッとんでった
あたし。
これがあたしの
「ミチトノソウグウ」
最早2週間も前の
はじめての出来事でした。
やっと記録~。

「2760mの極み~未知との遭遇その2」への4件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    やっぱり…。はまると思ったよ。いつも、思うんだけどさあ。
    『もう、ダメだ』って限界超えたとこから、ちょっとしたきっかけで
    パワーupするよね…。今後も期待してまっせ。
    そのうち、お礼に、足の裏でも揉ませていただきますわ。

  2. SECRET: 0
    PASS:
    熱い日記読ませていただきました。
    ロックな衝動、判りますよ。っていうか僕が今嵌まっているトレイルランそのまんまじゃないですか(笑)
    時に天空に向かって駆け上がり、時に麓までカモシカのゴトク走り去り・・という気持ちを持ちつつ脚がついてこないので遅いのですが・・

    日本では圧倒的に中高年のスポーツになってしまいましたが、最近若くお洒落な女性も増え、世界的にもハイキングや登山がブームの兆しを見せてます。これからも楽しみましょう♪

  3. SECRET: 0
    PASS:
    いやースポーツほとんどやってこなかったもんで、目からうろこの連続です。そのうちトレイルランの世界にも・・・?
    そうそう、roadmanさんのおかげで、大島に行くことになりました。帰りの宴会を楽しみにいってきます!

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