どうでもいい人に。

土曜のこと。
朝ごはんに
チャーハンつくろうと
フライパンあっためて
卵を割りいれたら
淵がすごーく熱くなっていて
持っていた卵を
放り投げてしまい
床で卵破裂。
予想以上に
飛び散り。
あわてて拭いたら
予想以上にシツコク
ねばって
量も多い。
ったく、
なんて朝なの!
おかげで
11時のカリスマんとこにも
15分近く遅れて到着。
代官坂を小走りにあがると
カリスマが店の前で
象の如雨露片手に
水まき中。
そんなんも絵になるんだよね、
カリスマTは。
最近になって
だいぶ話がはずむように
なってきたのだけど
いつも「あれ?今日不機嫌?」
というくらい、
とっかかりの悪いカリスマ。
この日は
1冊のイラスト集を渡され。
おやじが主人公の川柳みたいなのと
ギャグマンガが書いてある本で
あたしがくすくす笑ってると
「おれ、ダメなんすよ」
って。
お客さんの一人が
買ってきてくれた本らしいのだけど
自分の求める笑いは
もっとどっかん!としたもの
なんだとか。
「毛髪川柳みたいのが
おれは好きなんですよね」
って。
あっそうか。
あたしは「毛髪川柳」は
濃すぎて苦手かも。
って話から、笑いだけじゃなくて
すべてにおいてカリスマは
「どっかん!」を
求めているような気がする、
というような話になり。
「食べる時も腹八分めとかじゃなくて
おなかいっぱい食べたいんですよ」
「欲張りなんですかね」
「ものたりなさの妙、みたいなものの
よさがわかるようになれば
大人になれるんじゃないかな~って」
はは。結論は
やっぱそれ?
「大人になる」ってさ
横浜の男たちの
永遠のテーマだよね、
とあたしは思う。
そんな感じで
話もはずみだして。
次は
通販で届いたばかりの
ナショナルジオグラフィックの
「むきたて」を渡してくれ。
お~よくご存知。
最近カリスマんとこでは
コレ見るのが
楽しみなんだよね~。
もち写真のクオリティーも
あるけれど
切り口が面白いからかな。
人工のまぐろの骨格の写真とか
ちょ~美しかったよ。
ほんとは生き物を作り出すなんて
おっそろしい大問題なんだけど。
それとか衛生写真で
地表や海面の温度の
色分けができる、みたいな
写真とか。
もちろん温暖化へ警鐘を鳴らす
記事なんだけどさ。
自分の身近なことにしか
興味ない!って
いつも言ってるあたしが
これなら読むよ。
「魚のかたちっていいよね」
「地図ってなんでこんな
わくわくするんだろうね」
と、あたしも
ついつい思ったことが
ぽろりと出る。
そんなフリをしても
思ったところに会話が
落ちないところが
カリスマがカリスマたる
所以かな。
どちらかといえば
口下手だと思われるのだけど
いつもあたしを
納得させてくれるんだよね。
不思議なお方です。
その次に
手にした雑誌を
ぱらぱらとめくっていると
目についたのが
Tea Tube」という
優れもの(っぽい)。
一人分の紅茶を入れられるという
ナイスデザインな
道具なのだけど
カリスマも興味を示し
Macをかかえて戻ってくる。
「検索してみよーよ」
って。
行き着いた先は
数々のデザイングッズの
宝庫、的なページ。
「デザインってずりーよな!」
と、あれもこれも
欲しくなる~と
二人で大騒ぎ。
でもその
「ずるい」という感想も
なんか、わかります。
あれ?
全然楽しい土曜じゃん。
でも帰り際が
またカリスマの面白いところで
急に口数が減って。
帰り道坂を下りたら
もうあの楽しかった時間の
魔法が消えてしまったような、
いつもそんな想いをする。
不思議なお方なのです。
もちろんカットは抜群。
またまたあたしの前方の髪は
後ろの髪とは無関係に
伸ばしたまま。
ラーメン食べる時
結びたくなります。
後ろの髪は刈りあげるほど
短いのにね。
一旦帰宅してから
元のサルチームの子分のひとり
R平の結婚式の二次会へ。
離婚する時に
ダンナよりも
こことの関係で
もめてしまったので
もう行く気はなかったのだけど
やっぱ個人的に誘われると
ことわれない。
でもアウェーには
今さら行きたくないな~って
気持ちで。
おめでたい席なのにね。
でも
いざ行ってみると
何年も会ってなかった人が
次々と声をかけてきれくれて
前みたいに
酒をついでくれたりするのが
うれしくもあり
哀しくもあり。
どんな気持ちで
接してくれるのかは
わからないのだけど
もう彼らの道から
遠く離れてしまったあたしには
彼らへの愛情がない。
あんなに大事に思ってた人たち
なのに、あんなに
深く関わった人たちなのに
そんな残酷な自分がいやで
居心地が悪かった。
そして
変わってしまった彼らが
やっぱりさみしかった。
皆落ち着いて
結婚したりこども産んだりして
二次会が終わったら
さっさと帰っていったり。
いつまでもどんちゃん騒ぎしてるのって
結局あたしだけなんだって。
あたしは友達が若くなるばかりで
ちっとも成長してなくて
自分とは違う彼らが
妬ましかったのかな。
逃げるように
門仲に帰った。
幸い
その日は以前門仲にいて
今は北海道に住んでる
Oぱぴが帰ってきて
花見に参加するというので
早く帰ってそれに
合流するつもりだった。
二次会もどうせ
居心地悪いと
予想していたし。
Oぱぴからも
ラブコールを
頂いていたので
「あと1杯で帰ります!」
なんてメール打ってたのに
三次会に連れて行かれて
気がついたら
「あと1杯」と言ってから
2時間近くも
居座ってたらしい。
誰と何を話していたかは
あまり思い出したくは
ないのだけど。
はっと我に返って
タクシー飛ばして
門仲に着いたのは
0時すぎ。
当然花見は終わり
お疲れのOぱぴと
Oちゃんが
Tミオ庵で待っていてくれて。
ほんとーにごめんなさい。
ただ待たせてしまったってことだけでなく
汚れた心で帰ってきたこと、
そんなことも含めて
申し訳なく思ってる。
結論。
その日あたしは
二人の男のことが
どうでもよくなりました。
せっかくある女を
許せると思えた夜でもあったのに。
どうでもいいという感情は
一番哀しい気持ちだと
あたしは思う。
深く関わった人が
そうなってしまったこと
・・・それが
土曜のアウチ!な
出来事。
怠惰な日曜へと
流れ出ていきましたとさ。

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