宇宙に一番近い場所

宇宙に一番近い場所
金曜は。

土曜にいろは坂でも登ってみようかと
調べていたら、その日日光はお祭りだと判明し
混雑するのはいやだから行き先変更せねばと
帰りにTomの会社のサーバーのビールでも飲みながら
考えるかぁと、思って寄ったところが
女子社員につかまり
タイ料理『ジャンピー』へ。
それにしてもノンさん、閑古鳥じゃん大丈夫?

久しぶりなのと
気温上昇、イライラ上昇の日々の締めくくりで
予定より呑みすぎ。
計画も立てずにうたたねしてたらTomにぴしゃりとしかられ。
「ちゃんと調べとかないと楽しくないでしょ!」
ああ、それあたしがいつも人に言ってることだわ。
ごめんなさぁい。

で、とりあえず
北の方がまだ新緑だろうという希望は捨てず
輪行して土浦まで行くことに。
そこから「りんりんロード」という
貨物の廃線を埋めて作った自転車専用道路があるらしいというので。

土曜は。

起きたら出発!
ということで6時ごろのろのろと準備をはじめ
神田のTomの会社にロードを取りに行き
乗り換えて上野駅に着き
自転車をばらず。

久しぶりの輪行。
ブレーキをゆるめるとか基本も忘れており
ひものかけ方ときたらもう、初めてやるぐらいな
記憶のなさ。
あーあ。

ということで時間かかったけど
そこから常磐線快速に乗れば
8:40発で9:50にはもう地の果て土浦。
朝の常磐線下りはすいてる。

それにしても土浦ってどこだべ。
行ったことねえもん。
関東地方よくわかんねぇし。
電車に揺られながら
取手とか牛久とか位置関係をやっと知り
その日の行き先も筑波山かはたまたその先か、
なんて確認をしてるうちに到着。

土浦駅前で自転車組立。

りんりんロードの入口はすぐでした。

たしかにこの道
きれいに舗装されていて
タイヤにはやさしいのですが
安全が考慮されすぎて
ことあるごとに「とまれ」の印、
印ごとには段差と柵があり
気持ちよく走ったかと思えば
すぐブレーキ。

風が強かったので
やっとスピードが出たなというところで
すぐに減速。
出力!減速!出力!減速!減!げん!

意外と疲れるなぁ。

それでもぽたぽた走るなんてことはできず
のろのろ走ってる地元のじーさんばーさんや
二人乗りしてラブラブしてる中学生カップルなんかの横を
「後ろについて!ペースあげないとつかないよ!」
と、厳しく叱咤するわが夫。
け、けしきはぁ?
Tomのひき

とはいえ
がっつりカメラもかついでるTomは
写真を撮るために止まることには寛大。
自分もいいポイントと見極めると
何度も慎重にカメラをのぞき
おごそかにシャッターを押す。

デジカメでもね、
やみ雲に押したりしちゃあ、いけないんですってよ。
おしなべてそういう傾向にあるあたしは
そういうおこごとにいちいち反省させられてますわ。

それにしてもほんとうに田舎なのね。
田んぼが広がって、遠くに低い山がつらなっているかと思えば、
反対側は大きな道路でトラックがばんばん走る。
りんりんロード田んぼ縦

間をぬけるりんりんロードは
桜の並木でまだ低い枝が
自転車で走るあたしたちの上に覆いかぶさるように続いてく。

並木のすき間から吹く風は依然として強く
あたしはTomの自転車のすぐ後ろにくっついて
低い姿勢で漕ぐ。
そう、あれですよ。
レースなんかで見たことない?
「ひいてもらう」ってやつ。
不思議と人の影になるようにポジションとると
驚くほど楽に走れるのです。

あたしぐらいなしろうとでも
それは同じ。
りんりんロード奥へ

1時間ほど走ったところで
道路の看板から筑波山という文字が消える。
ってことはこいつが筑波山か、という
麓らしきところの7-11で休息。

もっと先まで走るか、
登ってみるかという相談なのだが、、

「登る」でしょう。
りんりんロード、退屈すぎるし!
と、意見は一致。

おにぎりをほおばり
レッドブルを飲み
翼を授かったところで
グーグル様にナビってもらい
やみくもに登り始めることに。

グーグル様のせいなんだよな~
計画立てなくても大丈夫とか
そういう発想になっちゃったの。
こういう時、勝手に誘導してくれるんだもの。

だけどね。

道は民家に突入。
勾配がひどくなり。

こういうこともあるのだ。
ひたすら最短の道を教えてはくれるけど
この先階段とか砂利とかになる心配もある。

車で登る設定に変更して
あらためてグーグル様にお願いしてみると
距離が長いので大廻りみたいだけど
舗装は最低されてるだろう、という道を
案内してくれる。

了解、じゃあ出発しまひょ。

まずは7-11に戻り
大きな道を行く。
下りは調子いいけど
登りで急に減速してしまうあたしの脚力に
後ろで大型トラックやダンプがじりじりしてるのがわかる。

おまけに体にぴったりのウェアを来て
隊列になって走ってる
本気な自転車乗りたちもせまってくる。

うわぁ、ごめんよ。
こちとら荷物も背負ってるし、しろうとなもんで。

焦って加速して
Tomの指示通り(いやグーグル様の指示通り)に
右折した道はどうやら山へ続く一方道のよう。

あぜ道から左右が木々に変わったあたりから
勾配がついてきたのがわかる。
とたんにちぎれるあたし。

風はないから
(っていうか風受けるほど速く走れない)
Tomの後ろにぴったりつく必要はないけど
どんどん離されてく。

う~。でも足はつくものか!と
それだけ考えてのろのろと足を廻し
少しずつ前進。

カンチェラーラを気取って
(あほか)
シッティング派のあたしに
「少し重くしてダンシングしてみたら」
とTomがアドバイスをくれるのだけど
立ち上がると荷物とカメラが揺れて
漕ぎにくい。

とりあえず脚はまだ痛くないし
息もあがらないので
すわったまま行く。

Tomは振り返りながら退屈そうにしていたけど
車はほとんど来ないので
そんなテンポでも何とか進んで行く。
ちょうど木陰なのもラッキーで
涼しいくらいの中
のろのろ。のろのろ。

と、前方から一気にさーーーーーーっと
坂を降りてくる自転車集団あり。

ああ、うらやましい。
あたしも帰りはあれだあれ!
人生下り坂最高、だよね、ショウヘイさん!

まあでも
そんなこと考える余裕もある登り。
ただ腰に荷物の重みがかかるのだけがつらい。
と、ぶつぶつ言ってると
Tomが預かってくれるというので
カメラと雨合羽と、日常の小物類の入った袋を渡す。

ああ~だいぶ楽ちんになった。

と、思った矢先
「道間違えたかも」
というので、泣く泣く引きかえして
正しいと思われる道を登り始めたのだけど
こいつがハンパなくきつい!
先日B当の家の近くの坂が30%ってんで
遠征してって見事に敗北だったけど
この坂もちょっと・・・

道路に輪の模様がついてるみたいなあれですよ、アレ!
調べたらやはりあの輪の模様って
急勾配のすべり止めのためにつけられるのだって。
つまり「ここから急ですよ」と言われてるようなもんじゃんけ。
あとでSUUNTOの記録を見たら最高の勾配は15%だったみたい。
まったくあほか!!
毎週苦労してる近代美術館前の坂が3%なのに。
もう天文学的数字ですよ!

なのにするすると登ってくTom。
とうとう足をついてしまったあたしの後ろに来て
「勢いつけてみようか」
と、声をかけたかと思ったら
ぐいって押してくれて
何と復活。

すげ~。
レースとかで途中でトラブルで止まってしまった選手が
走り出す際にエンジニアが後ろから押したりしてるけど
あれってほんとに!効果絶大なんだ!!
びっくり!

あとは極端に左右に向きを変えながら
何とか登ってく。
う~どこまで続くん。

と、またTomから残念なお知らせ。
「砂利だけど、登る?」

登らん、登らん、絶対登らん。
砂利の坂なんて最悪。
平地だっておしりや腕に響いて
走りにくいのに。
いくら車でOKだからって、前もって
教えてよ!グーグル様!
(むりむり)

ということで
輪っかの道を下り
再びさきほど登りかけた道へ。

再び登りはじめて気づいたのだけど
道路に「二輪車走行禁止」という文字が。

ん?自動車専用道路なのここ?
そんなゲートなかったけどな。
また引き返すのいやだなぁ、と思いながら
漕ぎ続けていると
前方から自転車で下ってくる人。

どうやら大丈夫そうだな。

と、思った矢先
ブロロロロ・・!というエンジン音を響かせて
バイクがすごい勢いで降りてきたかと思ったら
すぐ下でUターンしてあたしたちの横はまた
登って行った。
あれ?あいつさっきもUターンしてたな。

あ、もしかしていいカーブあるのか。
なるほど「走行禁止」はあいつらだな。

自動車専用道路でもないのに
二輪を禁止できるなんて法律がどうなってるのかは
わからないけど
とりあえず自転車は良さそうなので
気を取り直して登りはじめると
急カーブがいくつか現れて
そこにまたあのブロロロロな人が来て
ひざつきながらカーブをまがってきた。

「ひ、ひざ!」
と、あたしが驚いてると
バイク経験者(しかもああいう走り方;;;)のTomが
「ひざついて確認するんだよ」とか言う。
わ、わかりません。
そんな熱そうで危険そうなこと
なんでやるのかなぁ。

まあともかくこちらは
あいつらに何度抜かされようが
登るのみよ。
のろのろと漕ぎ続ける。

と、やっと来ました!
見晴しのいい場所に。
結構登ったよなぁ、の風景。
走り屋峠

やったぁ!

さっきの走り屋の起点らしきとこも越え
「つつじが丘駐車場まで2km」ときた。
あ、たぶん低山部で来た時にバスで来たところだ。
そこが今日の終点だな、と思うと
また力が出てくる。

急に増えた車やバスにも負けず
えっちらおっちら。
「残り1km」・・・フラムルージュか!
ダンシングも取り入れで
急なカーブをぐいぐいまがって

・・・

ついに来た!
ゴール!
見覚えのある駐車場、
ロープウェイの駅があって。
がまの洞窟があって。(なぞの遊技場)

自転車を停めて高いところに登る。
来たね~♪

「ここから山頂→徒歩20分」
という看板の先にある
ごつごつした岩の道を見て
登りたくなる衝動を抑え。

何か食べようかと思ったけど
ろくなものがなさそうなので
コーラを買って飲む。
自転車のあとのごちそうは
何といってもコーラなんだよね。

Tomはもの足りないと言っていたけど
あたしにとっては初の「ヒルクライム」
ということで
達成感ありあり。

ごはんを求めつつ、
では下りましょうか。

以前バスで登ったところを
一気に下ってみることに。
こちらの道の方が
この日登った道より少し勾配がキツイみたい。
車も多いしね。

下りは怖いもの知らずのあたしは
がんがんスピードをあげて
カーブでのろのろする軽自動車に
せまるくらいの勢い。
道路の切れ目だけ注意してね。

結構なスピードで下っていたら
登山で来た際に帰りのバスを待った
バス停を通過。
この日も長蛇の列でバスを待つ登山客。

やあもうこの楽しさ知ってしまったら
バスでなんか来れないわさ。

それから少し走ったところに
「そば」ののぼりを見つけたので
入ってみることに。

古民家利用のおそば屋さん。
広そうだったけど
分散していたのか
二人で20畳ぐらいの部屋でぽつり。
縁側に面した床の間のある部屋で
なぜか天井にはシャンデリア。

まあまあ高かったので
もりを二つ。
あとはやたらと水を飲む二人。

そば屋の縁側

日本家屋独特の風のぬけを味わい
いい休憩になりました。
まだビールは我慢ね。
雨どい
雨どい。ハート形がかわいい。

んだば、あとはつくばの駅まで行って輪行じゃ!

帰り道

さかさつくば
さかさつくば。

登山に来た時は
麓から駅はすぐという記憶だったけど
そば屋からの14kmはそれだけに
すごくすごく遠く感じた。

つくば学園都市、
万博のあと道路整備した?くらいな
ひどい道で。
びゅんびゅん車の走る横を
Tomの後ろで風をよけながら走るのだけど
意外とここでアシを使ったような。

漸く着いた駅近のゲートには
「Closest place to space in Japan?」
と、控えめに書いてあり。

ああ、そうね。
宇宙に一番近い駅

変わった雲がでていたけど
天気は良好を保ってくれた。
そんな空を眺めつつ
駅前で自転車をばらし
つくばエキスプレスでは
ボックス席でもないのに
ビールをプシュ。
(ただしつくば駅の構内には黒ラベルはなく一番搾りで。
これ重要なメモ!)

秋葉原でまた自転車を組み
会社まで。

あい津でおつかれ黒ラベル、と
店の戸をひくとマスターが
「あれ?つくばいってらしたんじゃ?」
の、きょとん顔。
ふふ。行ってましたとも。
の、どや顔のあたしたち。

ai

〆もばっちりのいい一日でした。

マチとチョウの話。

先日Tomの仕事関係の
うわさの酒呑みと初対面して
肉を重さでオーダーする店で
しもふり800g、赤身200gなんて乱暴な食べ方をし
シャンパン一本と赤ワイン2本で
すっかり酔っぱらった日のこと。
(後日:赤ワインは3本との訂正がTomより入る!)

その酒呑みが言うには
神田〇〇町にはほとんどが「〇〇ちょう」と読むのだが
「小川町」と「司町」だけは
「おがわまち」「つかさまち」と読むのだという。

調べてみたらこいつが本当で
彼曰く、「ちょうのつくところはもとは町民が住んでいて
まちは武家屋敷のあとなのサ」とのこと。
このことはまだ未確認なのだけど
なかなかおもしろい話なのだ。

おまけに神田は町名変更や区画変更を繰り返していて
そのたびに住民がいろいろ譲らずさわぎたてたという
歴史があるらしく
ある町は「一丁目がない」とか
「岩本町」と「神田岩本町」の両方あるとか
複雑なことになっているらしい。

それも江戸っ子のこだわりの性質がうかがえるところ
なのかもね。

肉屋まで移動中のこと
その酒呑みが信号の札をさしていう。
「あれ見て、訂正入ってるでしょう」

見れば、信号の文字、
たしかに上から文字が貼り付けられている。
「Tsukasachoって最初は書いちゃったみたいでね、
住民大怒りよ」
20140517-075006-00-X-E1

なるほど。
江戸っ子もシツこいよなぁ。

サーバーのメンテ。ビアサーバーだけどね。

初夏の風物詩といったところでしょうか。
Tomの会社のサーバーが開通。
いや開栓。

昨年毎日のように立ち寄って
掃除といいつつ、副産物をまんまといただくために
(いや次の日にみんながおいしいビールを飲めるように!)
メンテを教わったのだけど
すっかり忘れてしまったので
おさらい。

①流しで洗浄缶に水を2/3入れる。(ふたは「締めすぎ」とあるあたりまで締める)
②ガス圧を1.5にする
③レバーをあげて樽からはずす
④急いで洗浄缶に差し込んでレバーをさげる
⑤ビールを1杯弱つぐ
⑥バケツに替える
⑦何度か前後させながら水を通す
⑧はじけたら終わり
⑨樽の口を拭いておく
⑩レバーをあげガスを抜く(あげきらないといつまでもガスがでる)
⑪洗浄缶からはずしてすばやく樽に戻す
⑫この時レバーがさげない
⑬ごほうびビールをいただく♪

さっきから
外では雷が鳴ったり
雹が降ったりしてるみたいで
むしむししているのだけど
ちょうど営業マンがメンテに来てくれたとかで
facebookでは会社の人たちが
次々にビールの写真をアップ。
むかつくわ~。

なんでこんな時刻(ただいま15時です、念のため!)に
飲みながら仕事してんねん。
ベンチャーは自由やな。

まあ仕事してれば文句なかろうは
筋とは思いますがね。