気がかりと安堵の長い間


日曜は。
8ottoが無料ライヴイベントに
出るというので
横須賀に住む女MJと
本牧の元祖も誘って。
ただしこのイベント
無料の代わりに
出演順が当日まで秘密で
10時から16時という
時間帯しかわからない。
ラインナップを見たところ
正直知らないバンドばかりだし
トリかトリ前だろう、と
予想を立てて
12時半に待ち合わせ。
前日
幕張まで遊びに行っていたこともあり
この日母が来る予定にもなっていたので
家の掃除をしたり
あれこれあって
この時刻に行くのも
結構大変だったのだけど。
この日はどぶ板バザールということで
会場の三笠公園の最寄
横須賀中央ではなく
汐入で待ち合わせ。
地元の女MJの案内で
フリマなどをひやかしながら。
ちょうど昼どきだったので
元祖の希望
ネイビーバーガーを食べることに。
最近一番人気という
「TSUNAMI」にて。
元祖はアボカド
女MJはマッシュルーム
あたしはチリビーンズを。
ポテトには目がないあたしだけど
さすがにバーガーと
ハイネケンのみにし
アメリカンサイズに挑む。
肉は炭で焼いているらしく
とても香ばしく
ソースも美味しい。
だけど
上手に食べられないんだな、
あたし。
二人、
特に元祖はすごく上手に
ハンバーガーを食べる人なんだけど
あたしは手も口のまわりも
べたべたになってきて
だんだんテンションも落ちる。
デートでは食べたくないものだなぁ。
好きだけど。
それから
ぶらぶら歩いて
公園に着いたのが
13時すぎだったか。
海が近くで波打つ
気持ちいい公園で
小さな野外ステージを囲んだ芝生に
200人ぐらいかな
すわりこんだ若者、
レジャーシート敷いた
子連れの家族なんかが
しろうとみたいな
女性デュオのライヴを
ぼんやり観ている。
まだ序盤みたいだな。
あたしたちも
女MJの用意してくれた
シートを敷いて
ステージのわきの
少し離れたところに落ち着く。
音は十分聞こえる。
天気はすばらしく良くって
海風が寒いかと心配していたのに
日差しが暑いくらい。
ハンバーガーに
やられていたはずなのに
場所が変われば
腹に余地が生まれ
女MJが冷やしてきてくれた
黒ラベルをぷしゅっ!
ジャイアントコーンとか
つまみながら。
気持ちいいね~外ビールは~
なんてごろごろ過ごしていると
8ottoのメンバーがいるのを見つける。
普段のライヴでも
対バンをよく会場で観ていたり
物販コーナーにいたりするので
驚くこともなく
「あーいたいた」なんて
のん気に眺めてた。
気持ちよくビールもすすみ
女MJが買い足しに行ってくれて
さらに呑む中
バンドもいくつか入れ替わるのだけど
なかなか8ottoが出てこない。
「まさか?」
と、段々疑わしくなってきて!!
トイレに行って帰ってくるとき
ちょうど8ottoのドラマーで
フロントマンのマエソンくんが
近くにいたので
「もしかして今日も終わっちゃったの?」
「そうねん、もうやってん」
ええ???
まじで???
と、ショックを受けてると
マエソンくんから握手してくれて
「ごめんな、また来てな」
と、言うので
地元大阪での活動が多いので
「東京でもっとやってね、
ワンマンだからね!」と
お願いしました。
ちょうどバッグに8ottoのバッジを
着けていたので見せると
「ええの持ってるやん」
と、なんだかステージを変わらない
マエソンくん。
おしゃべりできたからいいか。
ちなみに宇宙兄弟のムッタに似てる。
天パでアフロだからね。
シートに戻って
二人に報告すると
がっかりしつつも
「まー今日はビール美味しかったからいいか」
なんて結論。
久しぶりにフェス気分も味わえたしね!
16時に終了すると
さっさと公園をあとに。
あたしは帰らねば
ならなかったので
文庫で飲んで帰るという二人と別れる。
そこで母にメール。
姪の七五三で土曜から来ていたのだけど
今、父と別れたところという。
東京駅にいるというので
どこかで時間潰してて!と言うと
新駅舎のライトアップを見ていたという。
ほっといてもちゃっかり最先端のものを
見つけ出す75歳。
相変わらず心配ない人なのだ。
昼間ごちそうだったから
晩ごはんはお弁当とか外食でもいい、と
母は言うのだけど
酒を飲まない母と外食をするのは
あまり気がすすまない。
かといって普段お弁当なんて
買わないのに
こういう時に限って
前日でかけていたのもあるけど
家にはほとんど何もなく
普段何食べてるの?と
あきれられたり心配されるのもいやで
ユウウツだったのだけど
すぐに食べる気もしなかったので
大丸地下に連れて行き
惣菜を買うことに。
・あじのマリネ
・きのこの煮物
・いわしの煮物
・ゆでいかリング
・小松菜のおひたし
・牡蠣フライ
ほんの少しで
恐ろしく高いこういったものたちを
買わなくてはならない
この状況にこそ
腹を立てつつ
そいつらを購入。
東京駅からはタクシーで。
家に着いて
とりあえずコーヒー。
母と二人じゃ時間を
持て余すかな、と
リビングではなく
テレビのある和室で
ちいさなちゃぶ台を囲むと
意外と話ははずみ
いろいろと話し込む。
母が泊まると言い出してから
突っ込まれるのが
いやなので
掃除しなきゃとか
ごはん用意しとかなきゃとか
プレッシャーだったんだけど
結局完璧にはできず
雑然としたままの部屋に通し
とりあえずごはんは炊いておいたものの
味噌汁作るにも具もない状態で
その場で唯一あったたまねぎで
味噌汁を急いで作り
買ってきた惣菜で夕食。
そしたら意外にも
この惣菜たちが美味しく
玄米ごはんも
たまねぎの味噌汁も
美味しい美味しいと食べてくれ
賞味期限の切れた緑茶も
「くさるものじゃないからいいわよ、
あなた飲まないでしょ?」と
寛大な言葉をもらい
ほっと安堵。
あたしはあたしで
いつも通り
ごはんも味噌汁も食べず
だらだらとビール飲みながら
長い食事を楽しんだ。
風呂をためないあたしに
合わせてくれたのか
「シャワーでいいわよ」と
言って入った風呂のあとには
「きれいにしてるわね」と。
風呂の間に
ふとんを敷いておくと
「旅館みたいやね」と
喜んでくれ
疲れていたのか
あたしが風呂からあがった時には
もう暗くして眠っていました。
だけどあたしには
まだ朝ごはんという課題があり
両親に朝ごはんを出す夢を見るほど
やはりプレッシャーがあり
しかも土曜日にかろじて作った
お弁当用のかぼちゃサラダと
あまりうまくいかなかった鶏ハムと
煮た大豆しかなく
朝になってあわてて
ひじきを戻して
大豆と一緒に炒めた。
それと前日の味噌汁、
玄米ごはんを出すと
これまた母は喜んでくれ
機嫌よく食卓を囲む。
朝ごはんを食べるだろうから
いつもと同じ時間には
出勤できないだろうと
週末から会社には
「2時間ぐらい遅れるかもです」
とか言っていたのに
母はといえば
「あなたの出る時間に合わせる」と言う。
たしかお友達と銀座で待ち合わせは
11時でしょ?
遅くなってもいいんだよ、と言うと
銀座の前に行きたいところがあるという。
聞けば
正岡子規が住んでいたという
「子規庵」に行くのだと
地図をプリントアウトしてきていた。
「句会でいつも話題になるから
一度行こうと思って」
母は数年前から俳句を始めたのだけど
みるみる上達して
いまでは「撰者」の役もやり
最近新しい会も立ち上げたという。
なんやそれ!
あたしを知るみなさん、
血はここにあるみたいです。
しかも
行ったこともない鶯谷に
ひとり地図片手に乗り込む母。
月曜は休館日とわかったのだけど
それでもとりあえず行くわ、と言う。
そんなわけで
8時に朝食を食べ
8:40ぐらいにはもう
身支度をし
あたしが乗る森下駅ではなく
両国駅から行くという。
「こないだ言った回向院の方よね」
まったく手のかからない75歳なのだ。
でもマンションの前で
「じゃあ」と別れるのもあんまりなので
あたしも両国から会社へ行くことにした。
荷物を持とうかというと
コロコロだから大丈夫という。
気になるのは
外反母趾とそれにともなう
足裏のタコぐらいで
何の病気もない母。
「身内にだって世話になりたくないからね。
もし延命の選択が必要になっても
しなくていいからね。
日記の最初のページに書いとくわ」
と、言い切る母。
いや~
まだまだかないません。
おかげで会社には
たった30分しか遅れなかったし。
どーなってんや!
さっき無事に帰ったとメールがあり
「あなたの家が一番落ち着くわ、
またよろしく」
って、そりゃ嫁たちのいる
兄と弟の家よりは居心地いいだろう、
とは思いつつ
そこそこおもてなしは成功していたのか、と
安堵の本日なのでした。
はーだけど疲れた。
今日は
カリフラワーとたまねぎを
フープロにかけて
豆乳スープ。
ざらざら感は残るけど
ひらたけもきいたのか
うまうま。
先週来の気がかりが
終わってくれて
やっぱりひとりが気楽・・・。
見栄っぱりなんだな、
父に似てあたしは。

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