二日めも濃ゆいよ~清水への旅②

あけて2日めは
8時ごろだらだらと起きはじめ。
シャワーを浴びて
きのうの魚市場で
朝食食べてリベンジ!
と、確認したらなんと
朝は10時からと。
へ?
魚市場だよ?
うそっこの市場なのかな。
観光用なんだな。
じゃあ予定変更。
とりあえず駅に
でかい荷物預けバスで日本平へ。
と、駅までの道
モーニングやってる
渋い喫茶店を発見。
しまった!ここで
朝のトースト、
ぶ厚いトーストなんて
良かったかも。
次回の旅からはこういう店もチェック。
の、メモ。
バス停で待つ間
巨大オブジェの方向を変えて
富士山をわっかの中に入れようとしたり
これ回転すんだぜ)
前日寝しなに飲めなかった
黒ラベルを冷やすのに氷を購入したり
帰りのバスの時刻表を希望してみると
ささっとプリントアウトしてくれる
親切なバス案内所に出会ったり
となりの観光案内所では
「無計画で来るとここは大変な町なのよ~」
という案内所のおばさまに
あたしたちの行動を説明すると
「それ以上言うことないわ」と
半ばあきれがちに感服され
「あとは次郎長ストリートかしらねぇ」
との言葉に少々計画変更したり。
割引券もゲットして
こんな時間も有効に。
いいタイミングで到着した
10:17発の「久能山下」行きのバスは
2時間に一本で
日本平に行くには
メジャーなルートとは言えないのだけど
市内をぐるぐるしたあと
海岸線に出て走るのが
めっちゃ気持ちよくて正解。
この通りは
いちごの産地ということで
いちご海岸通りという通称なのだけど
太平洋に面して
8kmにも及ぶという
ビニールハウスは結構な規模で。
まあいちご狩りには
まったく興味ないけどね。

終点で降りて
バスの運転手さんに
登り口を聞いて歩き出す。
たぶん日本平には
反対側からアプローチするか
マイカーの人がほとんどらしいのだけど
このバスで着いたところから
1100段もの石段を登って
自分の足で高度を上げながら
ふりかえる景色は格別。
先日の山寺よりも
実は雰囲気があるし
とても歩きやすい
歩幅に積まれた石は
足にも気持ちよかった。
のらりくらりの旅のはずが
結局健脚コースになってしまうのが
あたしの旅らしいのだけど。
でも普段運動しない系の女MJも
意外と元気。
ってかむしろ
あたしがおいてかれるくらいの。
なんだ、大丈夫じゃんか。
いい汗かいて
今度はロープウェイでさらに高度をあげる。
足元を見下ろすと深い深い谷。
ガイドさんのこなれた案内も
なかなか面白く。
ロープウェイを降りたところから
さらにこんもりした丘を登ると
そこが日本平の頂点らしい。
富士山が正面に見えて
海と山の風景で360度。
いい風景だ、ここ。
じゃあ朝ビール行きますか!
と、氷がちょうど水に変わるくらいの
いい冷え具合の黒ラベルで乾杯♪
空をななめに覆う不思議な雲は
薄いのが秋っぽい。
風もおだやかで
人もまばら。
あとは富士山のあたまに雪!
それだけ欲しいね。
予定外にのんびりしたあと
日光東照宮より先駆けて建立されたという
久能山東照宮を見学したかったのだけど
2時間しかない帰りのバスに
乗らねばならず
もと来た道を戻る。
バス停に着くと
外で時間を待つ運転手さんに
観光地図を見せ
このあたりに行くにはどこのバス停か?
と、尋ねるといろいろ
親切に教えてくださる。
静岡の人もおしなべて親切なのよね。
それは以前出張で一週間ほど
静岡に滞在していた時にも
思ったことなんだけど。
12:43に出発したバスで
教わった通り梅蔭寺で下車して
ぷらぷら歩いてると
次郎長さんの生家に行き着く。
江戸の終わりから明治っていうと
写真で肖像とか残っていて
そんなに遠い時代でもないんだな、
なんてこと改めて。
その生家と並ぶのが
次郎長ストリートなんだけど
まあただの商店街で
さびれているんだけど
春に行った新潟の商店街と
作りが似ていて興味深かった。
低めの2階がついた長屋風で
アーケードの屋根でつながってる感じ。
その商店街の端に
お肉屋さんがあったので
小腹のすいていたあたしたち
「すぐ食べられるものありますか~」
と、入ってくと
「今、やきとりが焼けたわよ」
おおナイスタイミング。
ネギ間と、甘いタレのもつを2本ずつ
発砲スチロールの皿に載せてもらい
「これ、ゴミ用ね」と
ビニール袋も渡され
いやまったくナイスでーす。
食べながら川を渡ると
次郎長が住んでいた「末廣」という
船宿を再現した資料館に着く。
どこからか移築してきたと
説明されたけど
いい状態で残っているようで。
そこで次郎長のコスプレをしたり。
それから
前日ライヴに来た際に
チェックしていたおみやげ屋さんで
ささっと買い物をし
無料バスに乗って
清水駅に戻り
朝あきらめた魚市場へ。
15時ごろというと今度は
閉まってる店もあったけど
1軒選んでやっと昼食。
マグロ、イカ、いくら、甘エビの載った
次郎長丼という丼を食べた。
あさりの味噌汁つき。
マグロがそれほど好きでもないので
いろいろ載ってるのを選んだつもりが
マグロがハンパない量で。
しかもぶ厚い厚切り!
いやんなっちゃうくらいだったので
女MJに少し食べてもらい。
でも前日も思ったけど
なぜかごはんが美味しく。
たまたまなんだろうけど。
これでもう
やり尽くした~
時刻は16時。
在来線で静岡駅に出て
1時間ほど時間があったけど
さすがにチェックしておいた
しぞーかおでんを食べに行く気力もなく
ちょうどM田さんから
「知り合いの弟が絵を並べている」
というギャラリーも近そうだったけど
疲れ果ててアイスコーヒー。
新幹線の時刻17:19を待って
最後の黒ラベルを買って
旅の終わりの乾杯。
1泊2日、
小さな町だったけど
盛りだくさんで楽しかったのだ~。
またチバを追って
どこかへ旅したいね。

ご機嫌なジョーカー~清水への旅①

今度は海行ってきました
ベイベーです。
横浜初日のチケットが
取れなくて
女MJがオークションで
落としてくれた
清水のチケット。
遠征もおもしろいかもってことで。
行くなら
ライヴだけでなく
ちゃんと旅も楽しまなきゃね、
と、調べていたところ
偶然ぶちあたった
ビンテージ自転車のお店。
なんだか
「縁」を感じると思い
連絡してみたら
サイズ的に合いそうなのがあるから
よかったら見にいらっしゃいとのこと。
それも含めての
スケジューリングは
なかなか苦労したのだけど。
まずは
往復新幹線とホテルセットで
11500円という格安のツアーを見つけ
横須賀に住む彼女と
同行程にするために
間をとって
10:04品川発という設定にしたのだけど。
まさかの京急脱線で
計画が狂い
彼女は新横浜から乗車することに。
あたしはといえば
品川駅でも
黒ラベルがないのに
愕然とし
でもあきらめられなくて
新幹線改札を越えたところの売店で
黒ラベル発見。
執念。
夏休みだからね、
やっぱり朝ビールしたいわけですよ。
山登るわけでもないし。
ということで
新横浜で乗車した女MJと
朝の乾杯。
彼女も心得たもので
崎陽軒のシュウマイを持参。
ほかにもおやつセットを
用意してくださる。
あたしも枝豆とカシューナッツの
バター醤油炒めを前日から仕込んだり
ほかにもつまみを少し。
お天気は上々。
間もなく見える富士山に
さぞテンションがあがるかと思ったら
そっか、富士山はこの時期
雪をかぶってないんだ。
なんだか「富士山感」半減だな・・。
うっかりしてたよ!
こだまでのんびりだったので
何度も駅に停車して
せっかくいやというほど
富士山が見られるのにね。
11:23に静岡に着き
東海道線で清水まで。
実はこの電車を調べるまで
清水のが静岡より手前だとは知らず。
ほかにも静岡の町って
地名は知っていても
正しく順番通りに並べるのは
なかなか難しいって思う。
清水ではまず
これまたさんざん調べた
レンタサイクルを借りに
駅前銀座商店街へ。
正式なレンタサイクル店は
清水にはなく
商店街の各店舗が
半ば善意で貸してくれている、
というようなもので
商店街の通りのまん中に
停まっている自転車があれば
各所有の店に行って
100円で借りられるというもの。
まだあるかも定かではなかったので
商店街事務所にも事前に
電話してみて
どうやら20台くらいあることが
わかったのだけど。
当日行ってみて愕然とした。
20台あると聞いていた自転車が
2台しかない。
それでも2台あってよかったね、と
自転車の名前の書いてあった
春田めがね店さんをたずねると
「今日は商店街がお休みだから
うちくらいしかないんですよ」
とのこと。
「はーそうですか、
でも2台あってよかったです」
「?いやお貸しできるのは1台です」
という。
どうやら1台は店員さんのものらしく!!
ま、まじで~!?
1台じゃ
計画丸つぶれだし。
と、教えてもらった
開いてる店舗をたずね
自転車の有無を尋ねるも
どこもナシ。
困ったなぁ。
バスに変更するか・・
でも1台借りちゃったし。
と、焦りつつ
ぐるぐるとあれこれ考えながら
とりあえずホテルまで移動。
駅からとっても近くてきれいな
ホテルビスタ。
ツアーでただみたいな値段なのに
またホテルはあたりなのだ。
大きな荷物を
預かっていただき
次なる目標地点
魚市場までの道を尋ねると
手書きの地図を出してくれて。
このほかにも
飲食店の地図とか
手書きのものがあったり
PCが設置してあって
使い放題だったり
いろいろサービスのいい
ホテルだった。
再来したらば必ず。
さて
自転車を押しつつ
教えてもらった小さな踏切を渡り
魚市場へ。
さー遅めの朝ごはん!と
はりきっていたらなんと!!!
ここも水曜定休だった・・・涙。
そういえば築地も休みだよね。
かろうじて
1軒があいていたので
とりあえず入店。
いかにも河岸で働いている人か
近くで働いている地元の人
といった雰囲気の方々で
あふれかえってた。
案内されたカウンターで
思い描いていた
刺身がいろいろ載った
ヨソユキのメニューとは違い
魚以外のハンバーグやフライや
カレーまである
普段使いのメニューの中から
「新」と書き込まれていた
かまあげしらすの丼を頼んだ。
女MJはまぐろの尾の身の煮物定食。
でもこれが当たりで!
かまあげしらす、ふわっふわで軽くて。
なぜかごはんもふわっふわで軽くて。
温泉卵のとろりも絶妙。
美味しかったな~。
海の近くに来たんだなという
満足感十分アリ。
定休日だったけど
ここは挽回できて嬉。
それから
市場のすぐ横の江尻から出る
13:10の水上バスに乗船。
これも調べておいたのだけど
自転車を乗せられるのです。
平日だから
学生とかいるのかと思ったら
貸切状態。
たたむこともなく
船に乗る自転車がおかしい!!
「揺れるから倒れないようにね」
との運転手さんの警告通り
このあとものすごい揺れて
必死に押さえたけどね。
もう笑っちゃうくらいでした。
でも
船からは予想通り
富士山が見えっぱなしだし
バスより断然いい。
便数は少ないけど
調べた甲斐あったのだ。
13:30に対岸の塚間に到着。
実はこの港が
ビンテージ自転車屋に近く。
Gーグルの
最大に引き伸ばした地図を見ながら
道をたどるのだけど
なんだか入り組んで
実際と合わない。
人っこひとりいない
工場地帯だし
困っていたら
前方から自転車に乗ったおじいさんが。
無理矢理引きとめて
「アンティークの店を探してるんですが」
とたずねるもはてな?顔。
地図を見せると
「今いるのはここみたいだね、
工場に行きたいの?
そっちをまわれば着くから」
と、あれこれ教えてくれたのだけど
今いるところのすぐ先に
店があることがわかったので
(工場じゃないんだけど・・
まあいいか)なんて思いつつ
お礼を言って別れる。
無事店に到着。
これは知ってなきゃ入らない!
といった雰囲気の
「工場あと」。
と、偶然でてきた方が
メールでお約束した森田さん。
早速案内していただいて中に入ると
まずはこちらのお店の専門の
ドア、ドア、ドア。
フランスで見つけたアンティークを
直接輸入して売るというお店なんだけど。
ドアのほかに
ちょっとした家具などあった先に
整列したビンテージ自転車の山!
「人によって
ゴミ、と思う人と
宝の山と思う人がいるみたいですけど」
なんてこと。
その中で
先日ホリゾンタルはこの身長では難しいと
言われたばかりのあたしに合う
ジュニア用のロードバイクがあると
見せてくれる。
ちなみに、と
まずは
大人のものでも小さめのを
またがらさせもらったのだけど
そちらは完全にNG。
で、ジュニアにまたがらせてもらうと
もうサイズはぴったり。
フランスではプジョーに次ぎ
メジャーだという
モトベカンのもの。
整備はしない店ということで
いろいろアドバイスをくださる。
大体話を聞いて
写真など撮らせてもらい
とりあえず自転車師匠に報告できるだけの
ネタを集める。
お店の方もそういう方がいるなら
直接詳しく説明するので
連絡ください、とのこと。
お互い納得したやりとりをしたい、
という商法にあたし的には好感。
それから
道を教えてもらい
次なる目的地「三保の松原」へ向かうことに。
ここで結局1台しか借りられなかった
レンタサイクル、
先回りして道を確認するなど活躍。
女MJはといえば
自転車にあわせて
早歩きしてくれたのか
汗だくで「のどかわいたー!」と。
ということで
真昼間から
2杯めのビール。
コンビニで買って
飲みながら。
下校中の小学生が
冷ややかな目ですれ違う中・・・
すいません、ダメな大人。
三保の松原は
調査した通り
かなりアクセスが悪く
バスで行っても
バス停から徒歩10分以上。
さらにビンテージ自転車屋から
距離があったので
長い道のりで。
でも
突如現れた
松林は巨大で見事。
まずは松のアーチの下に
木組みの舞台みたいで
まっすぐに続く道を抜け
天女が舞い降りたという
羽衣の松を見学。
その先が三保の松原で
そこにもりっぱな松が並んでいて。
風が強い中
飛んでくる砂をよけながら
浜まですすんでみると
そこからは富士山が!!
あーんだけど、
やっぱり雪はかぶっていた方がいい。
またその時期に来たいところなのだ。
さて
少ない船に乗るため
三保の松原を早々にあとにして
また汗だくで船つき場まで戻る。
15:45発の船に乗り込むと
行きと同じ運転手さんが
「おかえりなさい」って。
帰りはさらに揺れて
どんなアトラクションよりも
リアルに恐かったと思うのだけど
なんとか16:00江尻に戻る。
それからホテルに戻り
ざざっとシャワーを浴びて
3本めのビール。
ちょっとつまみを食べてから
いよいよライヴへ。
半そでに首タオル、
さいふとケイタイだけ持って
戦闘態勢のあたしたち。
清水駅東口から
無料バスに乗って
ライヴハウスへ。
ここは清水エスパルス関係の
商業施設の一部で
清水駅からシャトルバスが
往復してるみたいなんだけど。
そして
入口で
チケットを出し
ドリンク代を払い
ドリンクチケットをもらって驚いた!
ここのドリンクチケット
トランプを使用しているのだけど
なんとあたしは
「ジョーカー」をひいてしまったのだ。
なんかうれしい。
何も得することなんてないんだけど
なんだか「当たり」の気分。
会場に潜入すると
思ったより小さなハコ。
床がフラットなので
大きな人の後ろはいやだなぁと見回すと
いつもは小さめの女の子の多い
ザバースデーのライヴだけど
男子が多い。明らかに。
人と人のすきまから
垣間見るしかないな、と
ポジション取りをしていると
16キャンドルがかかり
ライブスタート。
ほえるチバ、
今日も会えたね。
日曜に横浜で見たのと
同じく
新しいアルバム中心だけど
間に入れてくる古い曲が
違うのがうれしい。
新作より
昔の曲贔屓のあたしは
その古い曲たちに反応
お気に入りの曲のイントロが流れると
人ごみをかきわけ
前は進む。
それでも
でっかい男の子たちが多いので
あまり前に行っても見えなくなるし
何よりこの男子たち
だんだん凶暴になってくる。
それはあたしとて同じなのだけど
こいつらぶつかりあって
歓びをあらわすタイプで
なかなかひどかった。
いつもなら
チバ前センターを狙うのだけど
さすがに危険と思い
右はしの方から
女MJと二人でこそこそ
前進して行ったんだけど。
それでもぶつかりあって
跳んでくる男の子たちに
飛ばされて倒れそうになったりして
左の腕は今も痛みがある。
まあ自分もそういう場所にいたのだから
文句言うつもりはないけど。
それに
演奏が横浜の時よりは
よかったように思う。
ノリがよくって
特にチバがご機嫌で
日曜にはほとんどなかったMCもある。
「こだまっていいよね」
何ー?チバも新幹線で来たの?
「ずっと見えんのね、富士山」
「いっぱい抜かされるしね」
って。
あーわかるわかる
あたしたちもこだまで来たんだよ!
抜かされたよ、いっぱい。
本編が終わり
アンコールで出てきたチバは
もうハイネケンを片手にしていて
かなりご機嫌なご様子。
ギターはおいて
変な踊りしながら
歌とハープ。
この姿も好きなんだな。
さらにでてきた
アンコール2では
「まだやっちゃうもんねー」
とか完全な酔っ払い口調で
またもギターはおいたまま。
もう!しょうがないヤツ。
と、思いつつ
ご機嫌なチバを見るのはうれしい。
しかも狭いのでかなり
近くまで行って
表情もうかがえたし。
「地方は適当でこれもいいね」
と、女MJと納得して
ライヴ終了。
ジョーカーを交換するのは
ちょっぴり惜しかったけど
ライヴ後にドリンク交換。
「朝メシはレッドアイに限るね」
という曲があるのだけど
それをマネして
「レッドアイプリーズ」。
トマトジュース嫌いなあたしは
レッドアイなんて飲まないんだけど
たしかに朝メシにいいかも。
さわやかなビール、新鮮。
それにまずいアサ○ビールも
こうしたら飲めるかも。
ってな発見。
会場を出ようとした時
入口の壁に彼らのサインを発見。
なんかうれしくってパチリ。
うん、なんかうれしんだよ、
あいつがご機嫌だと。
外には出待ちの列があったけど
(システム化してるらしく
整列させられてた。オドロキ。)
直接会うと
あとの落胆のが大きくて
あたしはいやなので
さっさと会場をあとに。
いい気分のまま
無料バスで帰る。
一旦着替えて
出直したかったけど
清水の居酒屋は早いので
戦闘態勢のまま『福助』へ。
ラストまであと少しというところ
無理矢理座らせてもらい。
下調べ通り瓶ビール全種類あったので
黒ラベルを。
・清水名物のもつカレー煮込み
・黒はんぺん
・えいひれ
・まぐろ竜田揚げ
・焼おにぎり
・〆の味噌汁
となりの金の字という店も
気になってたんだけど
閉店が早いので
またの機会に。
それから
ノドが渇いていたので
氷結を買って帰り
部屋で飲み始めたら
二人とも沈没。
寝際に飲む予定だった
黒ラベルは冷蔵庫の中・・・
気付けば1時ごろで
着替えて
歯を磨き顔洗い
コンタクトはずして
ふとんにもぐり込んだけど
女MJに至っては3時になるまで
一度も目覚めず。
いや~しかし長いわ、日記。
我ながら。
濃い一日だったもんでね。
続きはまた。

幸運の古銭は失くしたけれど

今日はちょっと
いいことあった。
昼は社長のおごりで
『松翁』で天ぷら+もりそば。
あの忘れられない
えびの頭にまた出会う。
仕事終えて
帰ろうとしたところ
久しぶりに
一斉メールじゃないメールが届く。
叶わないけど
ちょっと近づきたい人から。
元気そうでよかった。
夜は
うっかりつけた
ミランチャンネルで
対ウディネ戦をやっていて
グイドリンのこと思い出したら
なんと監督復帰してた!
相変わらずガラ悪いすわり方だけど
熱い!
それから
新しくできた自転車レース
ワールドポートクラシックの
ハイライトを観る。
観てないレースはやっぱ
テンションあがるね。
と、夏休み前のひととき。
明日から二日間、
やっと夏休み。
へ?遊びまくってるジャンて?
全部赤日の出来事よ。
山から転じて明日は海へ!!
いってきま~す!

あーちゃんに。

またこんな年で
友人を亡くしてしまった。
今日届いた
同窓会便りに
挟み込まれていた紙片で知った。
同窓会便りなんて
何ヶ月もあけないで
忘れてしまうこともあるのに
すぐに開けたのは
虫の知らせか。
彼女の病気のことは
聞いていた。
その話を伝えてくれた友人あたりは
彼女の死を知っていたようだけど
ご家族はひっそりと送りたがったらしく
こんな形で届いた連絡。
きっとご家族も
なかなか受け入れられなかったのだろう。
卒業してから
ほとんど会うこともなかったので
重い病気にかかっている
という話を聞いても
本気で心配することもなかった。
というか
することができなかった。
今も
実感はない。
アルバムを
開いてみると
高校2,3年の頃は
仲が良かったんだっけ、
ツーショットの写真も
結構あった。
美人で
勉強もできて
りっぱなお家の子で
あたしは気後れしていたところが
あったのだと思うけど
恋の話ではいつも盛り上がって
小さなことで一喜一憂してた。
かわいかったね、あたしたち。
どんな気持ちで
この世を去ったのか
今どんな気持ちでいるのか
昔の彼女を思い出しながら
想像してみよう
って思う。
もう遅いかもしれないけど。
彼女が逝って
もうすぐ2ヶ月。
少なくとも今は安らかに
眠っていればいいなと思う。

月山・蔵王山歩きの旅~④

さて
最終日ですが。
一応
次の日仕事なので
早めの新幹線を取ったものの
まっすぐ帰るわけがない。
宿のやはり
ちょうどいい量の
なかなか美味しい
和食の朝ごはんのあと
おみやげなど買い
9:40のバスで蔵王脱出。
前日お父さんと
走った道を逆に行くのだけど
バスだとのんびり。
あらためてお父さんに感謝!
いまごろ百名山70制覇に
にんまりしつつ
出勤してるのかね~。
山形駅に着き
乗換の時間がわずかなので
ザックは背負ったまま
山寺へ。
山形駅で
コインロッカーを
探そうかとも思ったけど
山寺のが案外大きいロッカーが
あるかも・・と
確実に乗換え
10:55山寺駅着。
このヨミが当たりで
山寺にはたくさんのロッカーが。
まあでもザック背負ったまま
石段登ることになっても
登れる自信はあったのだけど。
さて
かの有名な山寺、
下調べしたところ
奥の院までは片道1時間20分とある。
帰りの新幹線に乗るには
13:42の電車には乗らなくてはならないので
歩きはじめが11:00とすると
1時間15分で折り返して来なくてはならない。
と、いう計算で
登り始めから
いつものように飛ばしまくる
あたしたち。

高い木に囲まれた空間で
涼しいはずなのに
早々に汗だく。
二日間山歩きしたわりには
あたしも元気だったけど
さすがに身軽で足の長いNNさんとは
差が出てしまう。
もうほんとにすごいわ、この人。
たまにポイントで
待ってもらって追いつき
を、繰り返し
気付けば。
あれ?
もう奥の院だってよ?
所要30分。
・・・
誰だよ1時間半もかかるのは!!
もう少し
奥まっていて
人里離れた感があるかと
期待していたけど
それほどでもなく。
切り立った岩壁の上にあって
眺望がいい、という
五大堂も
山の景色を見てきたせいか
ちょっと期待はずれ。
まあ、こんな登り方してちゃ
情緒も何もないでしょ!
と、突っ込まれそうですが。
結局
1本早い12:59発の電車に
余裕で乗ることができ
山形出身のバイトちゃんに
教えてもらっていた
『三津屋』でお蕎麦を。
昼ビールにお蕎麦、
美味しかったぜよ。
あとは15:08の新幹線まで
おみやげを買い
ちょっと離れたコンビニまで
氷とビールを買いに行き
クーラーバッグに
セッティング。
旅の〆も完璧!
乗るなり
ひえひえの黒ラベルで乾杯して
二人とも1本で沈没。
途中
豪雨が降ってるところも
通りすぎたけど
無事濡れずに帰宅。
いやはや
いいこと尽くしの旅。
やったぜ、ベイベ~。
おわり。

月山・蔵王山歩きの旅~③

さて
高速を降り
「茂吉記念館前」という駅で
降ろしてもらう予定だった
あたしたちなのですが
「茂吉記念館」には
たどりついたものの
駅が見当たらない
お父さんの地図と
NNさんのスマホを駆使して
その辺じゃないか、
という所までは
行けたのだけど
うっかり行き止まりだったり
なかなかたどり着かない。
しょうがないので
「そこのファミレスで
聞いてきます!」と
降ろしてもらい
店員に聞きだすも
やはり予想は間違っておらず
小さな道をつぶして行くしか
ないことがわかり
駅に続く道とは思えない道に
突入してみた。
と、線路が下の方に見え
ちらっとホームが見えた。
「あれみたいです、
すいません、お時間とらせました」
と、平謝りすると
「あの駅、ほんとに電車来るの?」
と、お父さん。
実はこの騒ぎで
乗れると思った電車を逃したことに
気付いていて
どうしようかと思っていたのだけど
そう言っていただけたので
次の電車を検索させてもらう。
と、来るのは1時間後。
これじゃあ高速バス乗り継いだのと
一緒の時間になるな、と
がっかりしつつ
時刻を告げると
お父さんも察してくれたのか
「それじゃしょうがないでしょ。
蔵王はどこまで行くんだっけ」
簡単だけど
全体像が見れる地図を持っていたので
お父さんが行きたい蔵王山頂と
あたしたちの行きたい蔵王温泉は
だいぶ離れていると説明。
と、お父さん
自分は無計画だし
時間もあるので
蔵王温泉を経由しても
いいと言ってくださる。
えー!もうこうなったら
お願いします!!
ということで
インター降りてすぐに
「蔵王温泉」の標識のあったことを
伝え、まんまと
温泉経由してもらうことに。
でもお父さんは
いやな顔ひとつせず
「蔵王はアクセスする道が
いくらでもあるから
いいんですよ」と
やさしいお言葉。
結局
山形駅に出て
そこから蔵王温泉までのバスに
乗り換える待ち時間なんかも
節約でき
蔵王に着いたのは
12時すぎ。
予定より2時間も節約してしまった!!
蔵王温泉の
バスターミナルで降ろして頂き
「何かお礼を・・・」と言うと
「そんなことしちゃあしょうがない、
こちらも楽しかったし
急ぐ旅じゃない」
お金を渡したり
名前を尋ねるのも野暮かと思い
ほんとうに旅の偶然と
ありがたく思うことに。
ちぎれるほど手を振るあたしたちに
「よい旅を」って
颯爽と去るお父さん。
ほんとに仙人だったのかも・・?
それから
バスターミナルで
荷物を仕分けし
いらない荷物は宿に預け
昼ごはんへ。
気になっていた
『音茶屋』という
若めの人がやっている
焼カレーが美味しいという店に
行ってみるも
貼紙がありお休み。
何ーーー?
なんでも近くのフェスに出店してる模様。
まったくここに行くつもりだったので
半ば途方に暮れていると
うろ覚えだけど
ネットで調べていた時に
美味しいと書いてあった
蕎麦屋『もってのほか』の
看板を発見。
たしか遠くてあきらめたのに
よかったここにしよう。
暑いしビール・・・と
思っていたところ
「まだです!」とNNさんが制する。
どうやら時間ができたので
トレッキングのコースを
「健脚コース」に変えたいとのこと。
・・ったく、この人どんだけ??
たしかに
2時間延びたけどさ。
と、まあそういわれると
火のついてしまうあたしも
地図を見ながら
あれこれコースを研究し
選んだコースというのが
・・・これまた
また過酷で!
山麓駅から
まずロープウェイで半分登り
リフトに乗り継ぎ
山頂駅までの残り半分を
歩いたのだけど
なかなかの獣道。
降りてくる数人にしかあわず
途中雲行きが怪しくもなり
急がなくてはならない場面では
バテてしまい
NNさんとの体力の差に
愕然としてしまったけど
なんとか頂上近くの分岐まで。
その分岐というのが
実はお父さんが行こうとしていた
苅田岳から抜けてくる
馬の背から続く道で。
「お父さんが行きたかった所から
こっちに来れたかもね」
なんて話も。
まあ調べもしない道を歩くほど
山慣れしていないあたしたちには
結果論でしかないんだけどね。
そこから
地蔵岳という小さいピークを超え
ロープウェイの山頂駅へ。
そこからロープウェイで
一気に降りる予定が
「歩こっか」って
どこまで元気なんでしょう、我ながら。

ゲレンデと思われるところを
転がった方が早そ~!とか叫びながら
小走りに降り
ついでにリフト区間も走り降りちゃって
最後にロープウェイの乗り
山麓駅に戻る。
いい汗かいたねー!って
次は温泉。
「大露天風呂」という有名なところまで
行くことにしたのだけど
基本徒歩では行かない所らしく
ものすごい急坂。
風呂に入る前とはいえ
汗だく・・・
風呂は思ったより広くはなく
そこに裸の女たちが
わさわさいる光景はちょっと異様だったけど
もともとからすの行水のあたしたちは
ささっとつかって満足。
さーてビールビールと
宿までまっしぐら。
宿の風呂を借りて
髪など洗い直し
やっと念願のビール。
いやー今日はがんばったがんばった。
近くの百貨店という店で
黒ラベルをゲットし
川沿いのベンチで
夕暮れビール。
美味しい~!
30分もしないうちに夕食。
メインは元祖は北海道ではなく
蔵王だとガイドに書いてあった
ジンギスカン。
肉がぶ厚かったけど
これが特徴なのかな。
あとはきのこと山菜と焼鮭と
重過ぎない感じで
ちょうど良い塩梅。
ビールは予約時に
お願いしてあった
黒ラベルの瓶。
やはりこれは重要なのでした。
無事に、
というか仙人のおかげで
充実~♪
食事後
おみやげ買いに
再び百貨店行って
缶ビール買って
部屋で飲みつつ沈没~。
まだまだ続くよ。

来たぞ、片靴の暴れん坊


きのうは。
信濃町の「森ビア」で
5月に入籍した
Y野夫妻のお祝い。
15:30からビール。
はじめ主役二人に
挨拶をいただき
クラッカー鳴らして
乾杯してたら
まわりの客も参加して
園内大拍手が起こり。
主役は一気するはめに
陥ってたんだけど
なんだか良いね、
ああいう一体感というのは。
続けてほかの席でも
無理矢理誕生日の人を探し
ここかしこで乾杯がある度に
広いエリアで盛り上がって
店員に怒られましたが。
キリンだし
ビアガーデンの
ピッチャーからのビールには
正直期待してなかったんだけど
温度管理抜群で
美味しかった。
名残惜しかったのだけど
16:30にあたしだけ
ちょいとお先に。
石川町までダッシュ。
バースデーのツアーの初日で。
実はこのチケット取得に
ことごとく失敗し
あきらめて
木曜日に清水まで
遠征することにしていたのだけど。
一時は
2万円まで上がっていた
初日のチケットが
下がって来たというので
女MJがオークションで
落としてくれ。
両日行くことに。
なぜか
初日はいつも
この横浜Bay Hallで
迎えるバースデーなんだが
規模もちょうどいいし
雰囲気もいいし
ドリンクバーも広い
ビールはハイネケンだし。
離れたところから
ビール片手に見てもいいし
フロアに突入して
暴れるもアリ。
きのうは
たどり着いたのが
ぎりぎりで
まずは女MJが
買っておいてくれた
ビールで乾杯。
チバのおたけびを聞く。
珍しく駄作と思われる
最新作からの
数曲をうけ流し
シェリーを聞きながら
用をたし
2杯めのビールを。
飲み干したところで
」が始まり
どまん中に走り込む
40女二人。
同じように押し寄せる
ワカモノたちにもまれていたら
あ、
靴が片方どっかに消えた!
と、まさに歌詞通りの状態。
曲が終わり
すぐに見回しけど
見当たらないし
こんなところで
屈むのは危険だ!
こりゃ終わって
人がはけるまで
無理だなとあきらめ
片足で過ごす。
ライヴはといえば
さすが初日
さすがBay Hallで
メンバーも客もノリノリ。
熱狂がぶつかり合って
作りだす空気が
心地好い。
ビールのお代わりできないのは
残念だったけど
片足靴下で
センター付近で
チバを見続けた。
アンコールと、
予定外だったアンコール2が終わり
満足げに立ち去る
汗だくな仲間たちを
やはり汗だくで
見送ったのだけど
はたして
そこらに転がってるだろうと
予想した場所に
サンダルはなく
急に焦ってきた。
片足でぐるぐると
狭いフロアを探してまわるけど
ない!!
途中ではぐれた女MJと合流でき
ドリンクバー、クローク、
受付まで聞きに行ってくれたけど
やはりない。
掃除のお兄さんを捕まえてると
スタッフの上の方らしき人が出てきて
もうひとり同じような人がいて
彼の片靴もないと。
なんでですかねー、
投げられちゃったかな、
しょうがないドンキで
クロックスでも買うか
と言うと
「外すごい雨ですよ」
えーまじでぇ!
こりゃほんとに困ったな、
と思っていたところへ
「これですか」と、お掃除くん。
これです、これ!
ありがとう!
ということで
なんとか戻ってきたのだけど
親指と人差し指の間に
貼ってあった
中国の古銭は失くなっていた。
あれ、幸運を呼ぶんだって
K原さん言ってたのにな。
取れちゃったよー!
でも片足で
雨の中帰るよりまし、
と、歩き始めたのだけど
結構雨脚強く。
コンビニで傘は買ったけど
ダメだこりゃ
ってことで
タクシーで
石川町駅近の居酒屋まで。
ツアーTシャツ買うつもりが
いまいちで
汗だくの服を
着替えることもできず。
かろうじて
新しいタオルで
体を拭く。
女MJも着替えたところで
やっと落ち着いて乾杯。
養老ビールだけど
なぜか美味しく。
いなだ、しろいか刺身
揚げわんたん、焼きそば
しめさばの
棒寿司でしめる。
また作ってしまった伝説に
大笑いしながら
清水遠征の話などしていたら
終電!
急いで乗り込み
これで安心と
横浜で女MJが降りるや
寝てしまい、、
目覚めたら
上野だった!
急いで御徒町まで
歩いて戻り
なんとか大江戸線の終電に。
いやはや
なんだか忙しい一日だったとさ。
今日は
同じ石川町まで
髪を切りに。
雨降りだし
急に寒くなって
億劫だったけど
なんとか。
帰ってただいま
肉じゃが製作中。
旅の話はまた。

月山・蔵王山歩きの旅~②

日曜は。
気付けば目覚まし直前の
午前5:30すぎ。
6時の朝食を控え
顔洗ったり荷物整理したり。
となりのおじいちゃんたちも
早々と行動してるのがわかる。
時間になりまた
一番乗りで食堂へ。
これまたすごい朝食なのだ。
焼鮭をメインに
きのこの和え物、
ひじきこんにゃく、
温泉卵にあぶり明太子、
れんこんの和え物、
こごみといんげんの白ごま和え
それに
何といっても驚いたのが
味噌汁につき刺さっていた
月山たけ。
こりこりと歯ごたえ良く
かなりボリューミー。
また
やかんに入ったセルフのお茶が
きのうの緑茶とは違って
ほうじ茶というのもナイス。
正しい作法は知らないけど
この朝のほうじ茶が
無償に美味しく
のどにマッチ。
山岳人の経験のなせるワザなのか?
朝食を摂りながら
となりのおじいちゃんと
「戻られますか」
「いえ、姥沢にでます、どちらに」
「私たちはあちらに」
と、山小屋の定番の会話をするのも
なんだか山に登り慣れてる人みたいで
ちょっぴり誇らしかったりして。
朝っぱらから満腹になったお腹を落ち着け
7時すぎには小屋におさらば。
おかみさんに
快適だった小屋の時間の
感謝をお伝えし
また重いザックを背負う。
でも
朝もやの中
ぼんやり見える道には
誰の姿もない。
と、くれば
足はもう、歩きたくてしょうがない。
10時のバス目指して
ゆっくり下山するところを
やっぱりしゃかしゃかと下る
NNさんとあたしでした。
小屋から同じ方面に向かう
おやじを抜かしたあとは
まだまだ登っている人もいるはずもなく
歩く先は人っこ一人いない
贅沢な光景。
朝の
強すぎない
やわらかく
でもちょっと経つと
鋭い光線に変わろうとする
太陽の光を浴びながら
苦労して登った道を
一気に下る。
途中すれ違うのは
明らかにこの山に登り慣れている
単独の男性たち。
一体何時に登り始めたの?
という疑問を持ちつつ
あちらもこんな早い時間に
下山してくるあたしたちが
珍しい(というか悔しい?)ようで
声をかけてくる。
「泊まりですか?早いですね」
「きのうはどうでした?」
「雨?夕日は見れたの?」
「ああそう、日本海まで?
そりゃあよかった」
はじめてすれ違う人たちなのに
山の中で会うと
なんともいえないシンパシーを感じて
ついつい話してしまう、
あれは何なんだろう?
その中の一人
一瞬仙人か?と思ってしまうくらい
山慣れしていて
毎日登って山の管理でもしているかと思われる
バンダナのほっかむりに
ちょびっと色のついたメガネのおじさんと
やはりありきたりの会話をしたのは
覚えているのだけど。
実がこの方が今回の旅のキーマンとなる。
そんな人口の少ないところを過ぎ
8時もすぎた頃になると
リフトで上がってきた
ファミリー登山な人たちが
増えてくる。
前日も人の溜まっていた
金姥のあたりから
姥ヶ岳の山頂を目指して
20分の登りを登ろうとした時
うしろから来た同じ小屋泊の若者に
追い抜かされる。
彼も10時のバスって言ってたのにな~
あんな早くいっちゃって・・・
と、後から見ていたら
あっという間にあんなところ!
さすがリピーター、華奢に見えるけど
おぬしなかなかやりおるの。
さてうちらも登りましょ、う、か、、
・・・
やはり登りはわずかでもつらく。
特に朝はね。
だけど頂上に着いた気分は
やっぱり格別。
360度の山、やま、ヤマ・・・!
下からは子供の「ヤッホー」なんて声も。
「おはよー!」
「ガンバレっ」
なんてすれ違う子供たちや
登り始めのはりきる人たちに
余裕顔で声をかけつつ
よく整備された木の階段を
伝い降りると
リフト乗り場が。

「月山」っていう看板の前で
写真を撮る人々に
「それは姥ヶ岳なんだけどな~」
(後奥のとがったのが月山→)
と心の中で邪悪なツッコミ入れつつ
朝のコーヒー1杯。
登ってくるリフトが
二人乗りでほぼ空席なしなのに比べ
ひとり乗りでゆったりの下りリフト。
しかもなぜかこちらだけ日陰で快適なのだー。
ちなみに前日の山歩きの際も
尾根に出るまではなぜか
直射日光を避ける方向を歩くことが多くラッキー。
こういう小さなこともツイテルねノッテルね。
リフト乗り場は上も下も
売店が充実していて
湯殿山口とは明らかに雰囲気違う。
やっぱりこちらが
メインストリームなんだな。
それなのにアクセス悪いよなぁ。
と、10時の町営バスが来るまで
1時間弱待つことに。
その間にもマイカーで続々と
登山者たちが到着。
装備は至って軽い感じ。
ワンピースにサンダルなんてのもいるし。
ぶつぶついいながら
人間ウォッチをしていると
「あれ、まだいたの」って
朝すれ違った仙人ちっくなおじさんに
声をかけられる。
私「はい、バスがなくって1時間待ちなんです、
もう往復されたんですね」
仙「それは大変だね、途中まで送ってあげましょうか、僕は・・・」
私「いえ、次のバスの乗り継ぎもまた
50分待ちなんで早く行っても意味ないんです」
仙「それじゃあ気をつけて・・・」
と、別れを告げマイカーへ向かう仙人を見ていると
NNさんがいきなり
「今、蔵王って言いましたよね?」
って。
私は聞えなかったんだけど仙人のお父さん
蔵王に行くって言っていたとか。
N「蔵王のどこか聞いてみましょうよ!」と
珍しく食いつくNNさん。
車のところにいるお父さんをつかまえ
N「私たちも蔵王なんです、どこか途中で降ろしていただけませんか」
仙「途中で降ろすなんてお安い御用ですよ、
僕のルートはこれですが、どこがいいですか」
と、黄色いマーカーのひかれた
自動車地図を渡される。
早速鼻をつきあわせ
地図を覗き込む
「ザ・地図の読める女たち」。
私たちの行きたい蔵王温泉と
仙人の行きたい蔵王の山岳部では
ルートが若干違うようなので
途中横切る鉄道の「茂吉記念館前」という駅で
下ろしてもらうことに。
1時間半後の11:27に
山形方面の電車があることも
ちゃっかり確認。
1時間の短縮だ!
仙「汗ふいてくるから乗っててください。
これあまり冷えてないけどどうぞ」
なんとクーラーBoxからのスポーツドリンクまで!
それからの約1時間のドライブは楽しく。
こちらが勝手に
地元の人だと思い込んでいたのだけど
仙人、実は群馬から
百名山の残り30を塗りつぶす旅の途中で。
信州の生まれで山岳部だった話。
スバルの仕事で群馬に移り住んでること。
足腰が弱らないように月2回
片道2時間の登山を欠かさずやっていること。
その他、山の話、仕事の話、外国の話。
定年だけどまだ
仕事は続けているという話から
70手前くらいと思われるけど
話し上手で聞き上手で
説教くさいところもないし
普通に一緒に呑みたい感じだよ!
何というか感覚がまともというか
隔たりを感じさせないというか。
反応もいいし(耳もいい←重要)
お互い次々と話題を変えて
話す時間はあっという間で。
そして
あたしの思惑通りに
電車に間に合う時間に高速を降り
あとは駅に向かうだけ、と
一同で地図を見直し
向かったのだけど。
・・・
ああ
だけどだけど。。。
思わぬ展開がやってきたのでした!
人生はそうそう思い通りに行かない。
続きはまた。