かのビールには出会えなかったケド~しまなみの旅④

水軍たちのお祭りを横目に
海沿いに前方に見える
伯方・大島大橋を目指す。
この橋は
バイクと自転車が同じ道を渡る。
停まって写真など撮ってると
後ろからバイクの音。
あぶないあぶない。
次なる伯方島へ渡る
この海峡は
意外と潮の流れが速く
いたるところで渦巻くがごとく
流れがぶつかりあってるのがわかる。
おもしろーい。
途中通過する
見近島は
車では降りることが出来ない
絶景スポットなのだけど
また登ることを考えると
やはりスルー。
また今度来た時にね。
1230mの橋は
あっという間に通過。
次は伯方島に上陸なのだ。
あの「は・か・た・の・塩!」
の塩田は今はもうないらしく
輸入した塩を、
瀬戸内海の海水で溶かして
精製しているのだそう。
というわけで
上陸して1kmほど走った
『マリンオアシス伯方』では
☆とOさんが今度は
「伯方の塩ソフト」なんて
食べている。
またも塩アイスおいしすぎ~~と
はしゃぐ二人の横で
たこ天をつまむオトナ組の
NNちゃんとあたし。
うーむまたしてもビールが欲しいが・・・
当初は
一周20kmのこの島を
ぐるりすると
「達成感」あっていいかな、とも
思っていたのだけど
このあと「峠越え」を
することになってしまったので
それはあきらめ
伯方島は横っつらをなでて
次なる大三島を目指す。
唯一のアーチ形の橋
大三島橋は1979年に架けられた
しまなみ海道で一番古い橋だそう。
ここの橋へのアプローチが
長いということは調査済みだったけど
ほんとにぐるぐるスロープが続き
長かったな~。
高さはそんなにないのに。
328mの橋は
あっという間。
この日の宿泊地大三島に突入。
左手に山々、右手に海をみながら走る。
15時をまわっていたので
先を急ごうと
なんとなくスピードもあがる。
途中
日本最古の水軍城
甘城(あまざき)を
海の向こうに見る。
天智天皇の時代、
約1300年前築城ですってよ。
想像を絶する。
干潮の時には
かなり近くまで近寄れるとの
ことだったのだけど
そんな様子はまったくなく
ちょっと残念。
そこから前方に見える
多々羅大橋を目指して
さらに走る。
大三島に入って
9.1kmだけど
思ったより近いね。
スピードはあがりまくってる。
道の駅を冷やかして
いよいよ島の反対側への
峠越え。
最初に下調べをした時に見つけた
鷲ヶ頭山(わしがとうざん)という
巨岩・奇岩の山に登りたくて
いわゆるしまなみ海道からははずれた
島の反対側に宿をとったのだけど。
一日走ったあとで
夕暮れもせまってるし
ここの道については
ネットにあまり情報がないので
不安を抱きつつ
坂を登り始めたのだけど
一応自転車専用道路はあるみたいだな。
思ったより傾斜はなく
ただその代わり
延々と道が続いてるのがわかる。
橋へのスロープとは違い
自然の登り坂は容赦なくって
いつ終わるかわからない道を
ゆるゆると登ってく。
でも絶対に自転車は降りたくないし
まだ立ち漕ぎもしないぞ~~
って、汗かきながら
がんばる。
みんなもさすがにつらそうで
無言になる。
かなり高さを来た感覚があり
「あとちょっとみたいだよー」と声をかけた時
前方の道が下り始めたのが見えた。
やったー、峠終わりだよー!!
下りはじめたところで
「宮浦まで2.9km」という
自転車専用道路への案内があったのだけど
その横の車用の看板には
「宮浦まで2km」とある。
下りとはいえその差はでかすぎる、
専用道路をはずれて
車道を下ることにする。
これが正解だったみたいで
苦労して登った分
風を正面から受けて一気に下るのは
ほんとに気持ちよくて
一日の疲れをふっとばす勢い。
あとで宿の女将に
自転車道は遠回りがすぎるので
正解ですよ、といわれニヤリ。
下ったところは
大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)と
宮浦港を中心に形成された街。
そこのお宿『さわき』はまた
アタリの宿で。
四人部屋だったのだけど
大きな部屋が二間もある。
窓からは件の「鷲ヶ頭山」の
岩がちな山肌が見える。
かっこええ。
ぜひとも登りたいのだけど
体力、スケジュール的にも
無理そうだね、、、という結論は
早めに出していたので
今回はこうやって眺めるだけ。
でもこの山の奇岩っぷりも
あの峠を越えなければ
見ることが出来なかった景色。
いやあ、達成感達成感。
さて
最後の峠でかいた汗を流しに
風呂へ行きましょう。
実はこの宿の風呂はとても小さいこともあり
近くの温泉施設のチケットがついているのだ。
自転車で5分ほど。
島の反対側の海に出ると
ここでも海に沈まんとする夕陽に遭遇。
すごい景色!
空がピンク色だよ。
風呂につくと
この旅で一番の人出に遭遇、
というくらいな混み方。
露天からの夕陽、が売りのせいで
この時間が混んでるのかもだけど。
でもいざ露天に行ってみると
風呂はとても小さく
常連のおばちゃんたちでぎゅうぎゅう。
そこに入る気もしないので
裸のまま風呂の横に立って
みんなで夕陽を見たけど
いい風景だったな。
写メとってる人も見かけたけど
気持ち、わからんでもない。
露天はあきらめ
泡風呂、海水風呂、歩行風呂など堪能。
実は温泉ではなかったので
ちょっとがっかりだったけど。
でも疲れとれた~。
そして
わさわさおばちゃんたちがいる中
着替えていた時のこと、
またも事件が!!
あたしが脱衣所の椅子に置いた
Tシャツの端が
ふたをあけっぱなしの
ポンズかなんかの
巨大クリームの容器の中に
入ってしまったの!
うわああ!ばばあのクリームが!!
これ明日も着ようと思ったのに!!
とりあえず手でこすり落としたけど
宿で洗うべきか・・・
まったくもう~~。
みんなには爆笑されたけど。
気を取り直して
宿の食事の前に
お楽しみのビールだ!
と、宿の前を通過し
スーパーまで足を延ばし
一日我慢した黒ラベルを・・・
うふふ。
う・ふ・ふ?
??
まさか!!
ない!?
なんと、いろいろ酒がそろっている
店にも関わらず
黒ラベルだけがないのだ。
関西ではよくあることなので
覚悟はしていたとはいえ・・・
何もこんな日にー!
事件ですっ、これも。
しょうがない、
○番絞りを買う。
帰り道、安くて美味いことで有名な
『大漁』の前を通ったけど
やはり行列。
いつかは行きたいけどね。

宿でゆかたに着替えて乾杯。
ばばあのポンズのついたTシャツは
とりあえずかけておこう。
でも美味~~~い。
一日走って風呂あがりのビール。
7月に落車を体験してなかったら
絶対途中で飲んでたと思うけど
飲んだら乗るな、を守ってこその
おいしいビール。
と、そこへ
「ちょっと早めですけど」と
仲居さんが食事の案内にいらっしゃる。
「すいませーん、これ飲んだら行きまーす」
というあたしたちを見て
「ちょっと入ってもいい?」
と、いきなり乗り込んできたのが
この宿では有名らしい「さちこさん」。
「こいつらおもしろそう」と
見込まれたらしく。
そこからはもう
彼女の話術に巻き込まれ
あれこれしゃべらされ
挙句「バツ一グループ」と
名づけられてしまった
あたしたち。
独身の二人ごめん!
って感じなんだけど。
さて
案内されたお食事どころには
お通し、かさごの南蛮漬け、
(この南蛮漬けのタレが最高!)
野菜の煮物、
煮魚が並んでおり
やはり本日も舟盛りが!!
しかも伊勢えびつき♪
その中のおこぜがまだ
生きていて
口をパクパクして
たまに首をかしげたりする。
「かわいーー!
こいつおこぜ界では
イケメンと思われる!」
と、またわけわかんない所に
ツボってる☆。
その後食事が終わるまで
彼をいじり続けていたのだけど。
でも不思議なもので
☆の声や自分の話題に
反応しているらしく
もしかしたら
魔法がとけたら
どこぞのプリンスだったりして
なんて話で盛り上がる。
舟盛りには
伊勢えびとおこぜのほか
鯛やひらめの舞踊り
くらげなんて珍しいものまで。
さらに今度は
海老に殻つきほたて
さざえに魚の蒸し焼が。
またも
食べ切れませーん、の悲鳴。
ビールは当然サッポロでないので
二本ぐらいにして
あとは金龍という日本酒を
飲んでいたのだけど
もうお酒飲む余裕もないくらいの
すごいボリューム。
おまけに茶碗蒸しや
魚の入った味噌汁と
ごはんはやはり鯛めし。
その合間には
さちこさんの身の上話。
可笑しいだけでなく
なんだか涙ぐんじゃう場面も
あったりして
とにかくぐいぐい引き込まれるのだ。
盛り上げていただき
楽しい時間に。
前日は早食いをして
早めにノックアウトだったので
ゆっくりと食べ続けたOさんを見習い
スローペースで行こうと
決めていたのだけど
さちこさんの話がはさまるので
自然とスローになったりして。
な、わけで
2時間近くかけて終了。
だいぶ片付けたけど
お刺身がほんの少し残ってしまい
心残り。
でももう刺身はしばらくいいよー!
って感じでした。
部屋に戻り
ふとんでごろごろ。
でもお腹が落ち着いたところで
あたしは缶ビール2杯。
別腹なんだよね。
福島でのフェスのTVなんか見ながら
順番に沈没。
あたしが寝たのは24時近かったと思う。
ふーしかし
この日もおいしいもの尽くし♪
いいとこなんだ~しまなみ。

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