サーフィンやるにはまだ早い~時間の波にのまれた一週間

先週は。
秋葉でピザ食べて
ドラゴンの人集めして
元町まで説明会行って
骨太で誕生会やって
山下公園、野毛で飲んで
北千住から南千住まで
歩いたりして。
その合間に
仕事は前倒し。
手は腱鞘炎ぎみ。
ついでに風邪なんてひいちゃって微熱ぎみ。
でも
前ならコントーロールできた。
3.11の前なら。
そう思う。
soukichiさんが書いてた
100,000万年後の安全
のこととか
立ち止まって考えたいことが
山ほどあるのに
もっと何かしたいのに
もっとやさしくありたいのに
毎日のように歴史が大きく変わっていて
右往左往してる。
しかも重要な部分で。
だから先週は
目の前のことや
期限の決まったことや
人に求められてることに
対応するしかできなかった。
決してのろのろと暮らしてるわけではないのだけど
自分の暮らすスピードと
時の流れるスピードが
なんだかかみあわないんだよね、
あれ以来。
そんな中
短い通勤の時間だけは
なんとかコントロールできている、
(というよりは完全に逃避できている)
のは中勘助の「島守」のせい。
この短編がすばらしくて
終わるのが惜しくって
もう何度も同じ部分を読み返し
ページは一向にすすまない。
「芙蓉の花の形」の湖の
「その花びらのなかにある住む人もない小島」
での生活が書かれたもの。
最初の一行から
こんな言葉を惜しげもなく。
もうっ!がつん!でしょ?
一瞬にして現実からは離れて
静かでゆっくりした「島守」の時間に
巻き込まれてしまうのだ。
たとえばこんな。
「朝目が覚めると
睡後のけだるさが心臓から指の先まで
すっかりきえてしまうまでは
静かに床のなかに仰臥している」
こうやって起き上がったことなんて
あたしは一度もない。
たまに「けだるさ」に
ふとんでだらだらすることはあっても
「起きなきゃ」という焦燥感と
常にともにある感じ。
続く島守の生活は
火をおこし
餅のかびをとり
瓜を粕から掘り出して食べる。
散歩。
「帰って心臓のしずまるのを待って読書、
要すれば午睡」
ですって。
寝て起きて食べて
あとは読書と散歩、という
単純な生活だ。
だけど
毎日いろいろなことが起こる。
「鳥が蜆(しじみ)の殻を落として」いったり
「銀いろの雲」が「南の岡の上をもかりもかりと浮いて」いったり。
「渚には砂まじりの小石が綺麗にすいて」
「そこで器を洗うと雑魚の群がよってきて指をせせる」
「時には」「蟹が鋏をあげて這いよる」
訪ねてくる人は少ないけど
鳥や虫や風や枯れ葉・・・
さまざまなものが訪ねてくる。
こんな生活は
あたしには想像もつかないけど
でも今なら経験してみたいって思う。
とはいえ
今の日本にこんな生活
あるんだろうか。
そして未来の日本にも。
原発やめたら取り戻せるんだろうか。
あたしの生活は
ほんとに恵まれているとは思うけど
こんなあたしでさえ
3.11以前の感覚を
取り戻したいって思ってる。
戻ることはもうできないとしたら
変化する時なんでしょうか。
ならばどちらへ
向かってゆきましょうか。
そんなことも自分に問いたい、
なのに忙しく日々は流れて行くのです。
そんなあたしをせせら笑うように彼は言う。
「もし人が思うままに生れかわれるものならば
あの岸壁の隠れがに美しい衣をきて
心にくくも独りすむかわせみになりたいものである」
現実から離れられないあたしに比べたら
ずっとましな願いだけど
欲望がつきないのは
人間の悪いくせだね。
ってか
あたしはかわせみはいやだなー!

「サーフィンやるにはまだ早い~時間の波にのまれた一週間」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    10万年後の安全は公開前から観たい映画でした。
    10万年・・気が遠くなりますよね。遥か未来に
    言葉が通じるかわからないから絵で危険を知らせるとか
    考えさせられますね・・

    そうそうジロとツアーをさすがに
    ダブルでは観れないのでジロに絞ってますは・・笑

  2. SECRET: 0
    PASS:
    しばどの。
    さすが映画チェックしてますな!

    あたしも同じくカリフォルニアのDVDがたまりまくってまーす。
    オフシーズンの楽しみにしようかな。

    同じ時期はやめてくれ!だよね、
    HDDがいっぱいになりそうで
    毎日DVD化して追いかけっこだよ~~~

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