30年前の歩幅で

で、そのフレンチが
混んでて入れなかった木曜日。
小学校の時の唯一の友人Uとの
待ち合わせへ急いでいると
EuroCafeの前でぷらぷらしている
店主のお兄さんに遭遇。
「こんばんはー、ブドバーまだあります?」
「あと1杯ってとこかな~」
なんてあいさつ代わりの会話も
ちょっとうれしい。
待ち合わせ場所である
Uの会社の前に行くと
彼女はすでに来ていて。
まあ会社の前だから
当然といえば当然なんだが。
それにしても30年も前に
出会った友人が
こんなに近くで働いているという偶然も
おかしなものだね。
さてどこに行こう?
と、尋ねつつ
心に決めていたフレンチの話をすると
そこにしよう、と賛成してくれたので
行ってみたら
既に書いたけど
開いた引き戸から
人があふれる位の混みよう。
こりゃだめだ・・・とあきらめ
『ジャズオリンパス!』へ電話してみる。
「はいはい25人分あいております、
今日はビールはどのくらいお飲みですか?」
と、ビールの量を尋ねられる。
たどり着くと
客はゼロ。
マスターが足取りも軽く
「いつもありがとうございます~、
今黒ラベル仕入れに行っておりますので~」
と。
ほんとにすいません。
でもそれ重要なんです!
めちゃうれしい!
ほどなくバイトのJくんが
買ってきたビールを
運んできてくださる。
「今日は何か野菜はないかな?」
と、ハナから掟やぶりなあたしに
「野菜はポテトサラダ、
さんまのしょうが煮もあります」
いいねいいね!
じゃ、それといつもの生ハムスモーク!
そんなやりとりに爆笑のU。
あなたも同じ「アネゴ」系だから
わかると思うけど?
それにしても彼女との関係は不思議。
小学校4年の終わりに転校してきたあたしと
真っ先に仲良くしてくれたU。
彼女は当時体格もよかったし
目立つガキ大将的な人だったので
あっという間にあたしも
メインストリームへ。笑
そのあと地元の中学には
あたしが行かなかったので
離れてしまったけど
年賀状だけが続いている、という関係で
また会い始めたのはもう30を過ぎた頃からか。
今会っている古くからの友達を
見回してみると
その頃にまたつきあいはじめた人が
多いんだけど
環境の違いを超えて
もっと根にある無意識の安心感みたいのを
感じはじめたのがそれくらいの年のような
気がする。
Uも例にもれず
安心できる友人の一人だ。
つきあっていたのは小学生の頃だから
今もつきあえる要素があるのは
一見不思議なんだけど
そのころに共有していた何か
一緒に学んだことというのが
二人の根っこに同じく
残っているような気がするんだよね。
たとえ一緒にいなくなった時間が長くても
その間に培ってきた世界が
全然違っていたとしても。
これは最近知り合った友達との関係とは
少し違う気がする。
それにしても
あたしたちは少しませた小学生で
ユー作やジン八、ショーケンが好きだとか
言ってたよなぁ。
で、彼女は実は
ジャズも聴くらしく
いつの間にかマスターにも
リクエストして
かけてもらっていた。
なんとかっつうハーモニカ奏者が好きだというので
クインシージョーンズのアルバムを。
なんだ最初からここで
良かったんじゃん!
さんまが美味しく
ブラックペッパーのきいた
ポテサラもバツグンで
話ははずみ
ビールもすすみ
最後にはカレーもシェアして
23時半。
意外と呑みすぎちゃったな。
と、電車に乗りつつケイタイ開くと
Mス田さんからメールで
人形町でどうやらおやじ二人が
飲んでいると知らされる。
んー、そんな近くにいてスルーするのは
どうかな~。
よくわからない血がさわいで
「まだいますかー」とメールすると
「早く来いやー」との返信。
うう、まったくこういう状況で
だめだめなあたし。
もう食べられないし飲めないのに
「来いや」と言ってくれる人には
会いに行くかーって。
だから「来いやー」と
言ってくれるのかもしれないんだけど。
で、結局あたしが合流したせいで
帰るタイミングを見失った
T腹、Kぼの
二人のおやじは終電を逃したよう。
地元のあたしは悪いが
「じゃ!」と
24時半すぎに人形町でおやじを置き去り。
あはは。
そんなオチもついた。

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