おいなりさんではじまる旅~京都磔磔詣で②

「11月4日9時ごろ伏見稲荷本殿で。」
なんてアバウトな待ち合わせに
実家を2時間以上も前に出る。
東京からの新幹線と変わらなくねぇ?
なんて思いつつ、父に送ってもらい
電車に乗った頃、
深夜バスで着いた女MJからは
「京都タワー下の銭湯に行く」
新幹線に乗り込んだびっぷからは
「富士山が赤く見える」
との連絡。
どうやらみんな計画通りみたいね。
風呂あがりの女MJと伏見駅で落ち合い
本殿あたりをぶらついていると
伏見稲荷との契約を解約した
びっぷとすぐに遭遇。
案外簡単に会えたねーって。[#IMAGE|c0049455_0131262.jpg|200911/09/55/|right|120|220#]
せっかくだから、と
名物の千本鳥居をくぐる。
そういえば伏見稲荷ってはじめてだ。
その先にある「おもかる石」という
願いの重さを量る石を持ち上げて
「こんな重いのありえねー」と
朝から大爆笑の三人。
なんかこの二人とは
笑いのツボがピンポイントで
合うことがあるのだ。
参道でおいなりさんを買って
電車に乗り
酒蔵の町、中書島へ。
かつて酒を運んでいたという
「十石舟」に乗ろうかと。
柳がたくさん植わった
堀端の間の
波のない水の上を
小さな舟で行く。
最初は川で途中からは
伏見城の外濠らしいのだけど
水が岸ぎりぎりまでたたえてあって
まさにすべるように進むのが
気持ちいい。
早速
朝ビールで乾杯、
おいなりさんをいただく。
うー最高だねぇ!
なんて贅沢なんだー。
宇治川にぶつかる水門の前で
Uターンのため
しばし上陸。
水門から見下ろす宇治川も
両岸の草がワイルドで
なかなかいい風景。
そいつを見下ろしながら
おめざの栗餅をほおばる。
ったくグッモーニンだぜ!
再び舟に乗り
ゆるゆるとスタート地点に戻る。
小1時間の旅。
静かでのんびりで
忙しい日々とはかけ離れてる時間。
舟を降りたあとは
月桂冠の酒蔵へ。
伏見の水をいただいたり
ひんやりした酒蔵の中では
杜氏の歌を聞きながら
酒づくりの道具をあれこれ。
その道具の中にお賽銭が投げられているのを見て
ったく日本人てのは、って大爆笑したり
試飲ということで日本酒をいただいたり。
朝からちょっぴり飲みすぎですかね。
荷物を預けに
五条にあるお宿に向かう。
ガイドブックで見つけた町家が満室で
紹介してもらった『錺屋(かざりや)』さん。
町家というからすすけた木の長屋を
想像していたけど
昭和初期という雰囲気のお家。
身軽になって
昼ごはんを求めて
四条方面に上ルことに。
その距離は結構あったけど
この調子でついつい歩いてしまうのが京都。
錦小路に行き
つまみ食いしたくなるのを我慢して
オーガニック系の店で
お魚定食をいただく。
錦小路の魚屋さんのハラスと
玄米ごはん、お味噌汁に、
きんぴらとお漬物。
朝からビールとか
甘いものいってたので
こういうのがうれしい。
と、いいつつ
またビールを買って
お宿に戻りチェックイン。
中に入ってみると
ますますいい雰囲気のお宿で
中庭があったり
トイレのタイルがカラフルだったり
すりガラスのガラがお花だったり
置いている道具にもかなり
こだわっている感じでかわいらしい。
古いのにリフォームした感じが
あまりないと思って聞いてみると
去年まで薬局を営業していたのだとか。
なるほど現役できれいに使う、
というのが建物には一番いいのでしょう。
とてもいい状態のお家なのでした。
しかもうちらの部屋にはテラスが
ついていて、早速そこでビールで乾杯。
朝に続き、贅沢な夕暮れ時。
ライヴまでの時間をそこで過ごす。
さーていよいよ磔磔!の話はまた。

澄んだ森の空気とか。~京都磔磔詣で①

日本のバンドなんて
聴いたことがなかったあたしが
ミッシェルを知った2003年に
同時に知ることになった
京都は磔磔(たくたく)。
いつかチバをここで
観る日が来たらすごいよなって
わざわざ何もやっていない日に
見に行ったこともあった。
そんなハコ。
その磔磔のチケットを
女MJがあててくれた。
あの小さいハコの
少ないチケットを。
仕事は忙しくなるところで
休んでる場合ではないのだけど
それどころではない。
当然休んで行きます!
こっそりね。
京都といえば
伏見稲荷に野暮用のある
びっぷも誘ってみたら
うまいこと日程あわせられそう、と。
ということで
女MJとチバを追う旅に
またも参戦のびっぷ。
おきまりの旅行パターン。
二人は都合がつかなかったけど
あたしは前日が祝日なので
先発で関西入りすることに。
11月3日のこと。
飛行機の早割り1万円を
利用するため、早朝便で。
とりあえず予定はたっていなかったけど
神戸空港を選択。
朝4時起床。
東京はまだ暗い夜のつづき。
誰もいない街に自分の足音だけが響く。
始発電車に乗り、
羽田空港へ。
6:30初の小型ジェットで。
1時間ちょっとで着いた神戸は
海のすぐそばで
反対側にはすぐ山が見える。
小さかったころ目にしていた山並み。
あの風景はやっぱり安心する。
まんまとすわれた
ポートライナーの一番前の席で
懐かしい風景に自分も突入。
空港から街へのアクセスとしては
最高のシチュエーションだね。
三宮からは迷わず阪急に乗り、
ふと思いついて王子公園で降りてみる。
動物園が今も存在するのかも
わからない状態だったけど
どうやらやっているようだ。
といっても、開園までは少し
時間があるよう。
開園を待つ長蛇の列。
こんな流行ってるんだ、まだ。
と、思ったらどこかの会社の
無料開放デーらしくみなさん
招待券を手にしているよう。
無関係のあたしはしょうがなく
券売機に小銭を投入、、、
とさいふをあけたところへ
「よかったら、これ」
と、その招待券を差し出してくれる人アリ。
うおー、ありがとうございます!
またもこんな幸運に。
門を入ると
フラミンゴからはじまるのは
なんとなく覚えていて
それからたぶん象のおりも
変わってない。
のたのたと歩く象、
何代も変わってるはずなのに
同じく愛くるしい。
若干小さく思えるのは
こちらの体が大きくなったから?
キリンは引越し中で
見られなかったけど
しろくま、ぺんぎん。
パンダまで。[#IMAGE|c0049455_127108.jpg|200911/08/55/|left|220|150#]
猛獣系は寝ぼけた感じだったけど
トラがとても美しく。
それからシロサイの
草をはむ姿が
絵になっていたな。
最後に併設されてる
こども遊園地の観覧車に。
海と山の間の空が青い。
上空はちょっぴり風が吹いて
窓がビリビリいっていて。
天気いーし最高。
あ、あそこに象が見えるし!

動物園をあとにして
阪急で梅田を経由して
京都は河原町まで。
荷物を預け、出町柳へ。
調べておいたカレー屋『』へ。
京大正門前の進々堂は
お休みで急遽調べたのだけど
アタリでした!
カウンターとテーブルふたつの
小さなお店。
夜はバーになるらしく
酒の瓶が並んでいて
バンドでもやってそうな
おにーちゃんが迎えてくれる。
日本のお米にあうアジアのカレー、
というのがコンセプトらしいのだが
4種類の日がわりカレーがあり
「一番辛いのは?」
と、聞くとグリーンカレーだという。
グリーンカレーは味が想像つくので
その次に辛いのにしてみた。
「レモンチキンカレー」。
タイガービールを飲んで待っていると
ほどなくでてきた。
チキンにたっぷりレモン味がついていて
カレーもしっかり辛い。
辛いのとすっぱいので
汗が吹き出る。
美味い美味い、なんだこれ。
ほかでは食べたことない感じ。
レモンだけでこんなにすっぱくなるんだ?
興奮ぎみに
おにーちゃんに感想を伝え
「また来ます」と。
店を出るとぱらぱらと雨が。
カレーでほてった顔に
雨粒が気持ちいい。
大好きなお天気雨とは
ますますいい感じなのだ。
それから古本市をやっている
百万遍の前を通り
京大を越えて
吉田山でも登ろうかと思ったら
意外に距離がある。
雨も強くなって来たので
京大でお手洗いを拝借して
Uターン。
鴨川と高野川のデルタ地帯にある
下鴨神社へ。
雨のあとの土を歩く感触と
湿気を含んだ木が発する空気の
しっとり感が心地いい。
あっという間にあたしのカラダに
入り込んできて
悪いものを押し出してくれるみたいな。
小さな小川を見ながら
ベンチでひと休み。
ちょっと寒かったけど
澄んだ空気が顔にあたるのがまた
心地いい。
なんて日なんだろ。
やっぱあたしってラッキーだ。
何年もそこにある木をうっとりみあげながら
しばし現実から離れる。
それから
びっぷが行きたいと送ってきた
和菓子屋リストの中から
『出町ふたば』へ。
お、うわさ通り店の前のせまい通りに
客がとぐろ巻いてる。
季節限定の栗餅でも買ってみるか、と
その日泊めてもらう両親へのみやげと
次の朝に会うびっぷと女MJのおめざにと、
あたしも巻かれてみるが
手際のよい客さばきで、
それほどストレスなく購入。
それから今出川を歩き
仕事で担当している某大学の前を通り
やはり仕事でちょっと関わった
マンガミュージアムに行ってみることに。
またもラッキーなことに
無料開放デーだったのだけど
小学校を改造したというこのミュージアム、
実によくできていてすばらしかった。
建物自体の色っぽさもあるのだけど
それだけでなく。
あたしはマンガにはそれほど
思い入れもないし、行ったところで
棚から手にとろうと思うものもないのだけど
ミュージアムのいたるところ、
校庭の緑の上、校舎の廊下、階段にいたるまで
スペースというスペースに人がすわり
マンガを床にぞんざいに積み上げて
そいつをむさぼり読んでいる。
かつてそんな場所があっただろうか?
図書館の本なんていたんで当然で
それよりも読まれることが重要なのに、、
というのは仕事をしていて
よく思うことなのだけど
これほど利用される資料はそうそうないし
またそれを自由に棚から好きなだけ持ち出して
自由な場所で読むというあのスタイル。
とくに日本の公共施設にはありえない形をみて
あたしは感動したよ。
すごい。
それから寺町あたりの古着屋を
数軒巡っていたら
さすがに足が疲れてきたので
池田の両親の家に向かうことに。
阪急電車に乗って。
晩ごはんを食わせてもらい
栗餅を味見。
おもちが食感がたまんなく
あんこも甘すぎず
甘いもの苦手のあたしも美味しく頂き。
いろいろ満足して
その日は22時ぐらに眠る。
一日めにしてこの濃さ、
そして幸運の連続。
旅はいいよね~~~ふふふー。
続きはまた。

ペース配分って大事じゃない?

きのうは。
両親がやってくるので
朝からおそうじおそうじ。
兄夫婦も我が家にやってくる
というので
料理でもしようかと思ったけど
そういえばあさってから
留守にするし冷蔵庫
からにすべきでしょー。
と、料理はあきらめた、と
兄に電話して
会食の設定を頼む。
とりあえずそうじそうじと
風呂を洗い、
ふとんを干し、
ふだんはやらないほこりとりにも
力をそそぎ
フローリングもみがいたりして。
あとは
朝ごはんの料理ぐらい出すか、
と、きりこんぶ、
ピーマンのかつを和え、
たまご焼き、
みそ汁を作っていると
ピンポーン。
ん?
もう来た?
と思ったら
水場の高圧洗浄。
うお!聞いてねーよ?
でも!
いつもなら
あせりまくるのだけど
この日はそうじバッチリだったもんで
「どうぞどうぞ」と余裕のよっちゃん。
はは、いいタイミングだったよ・・
そんなわけで
高圧洗浄までして
両親を無事迎え
ひと息ついたところで
兄から菊川にある焼肉屋に行く、との連絡。
焼肉ねぇ、、、
まあ両親はお酒も
あまり飲まないし
外食になれていないから
いいだろ。ってことで。
ぷらぷらと徒歩で向かう。
ちょうど反対の駅にすむ
兄たちも同様ぷらぷらと
来たらしく
ちょうど店の前で落ち合う。
アサ○かぁ、と
心の中でつぶやいていたのを
兄にさとられる。
「悪いね、ビールまでは
チェックできんかったわ」
あはは、こちらこそお気遣いどーも。
それでも
焼かれる網の横で飲むビールは
それなりに美味い。
肉にもあまりそそられないあたしは
ビールビール。
あいだにハイボール。
それにしても
牛肉の良し悪しがイマイチわからん。
いい肉かもしれんが
あまり感動はない。
生肉とかホルモンとかは
好きなんだけど。
だいたい酒のみは
あたしだけだけなので
食べるペースが違うってのも
問題なんだな。
みんな手持ち無沙汰で
食べるだけの方向に
行くようだから。
やっとこちらの食欲がでてきた時には
〆時間。
なので冷麺が一番美味かった。
ははは。
焼肉屋やっぱ苦手、、、
おまけに
話題の中心は阪神のこと。
それと映画会社の兄のふりで
映画の話。
それを両親もよく知っていて。
まあテレビ見てる人には
情報で勝てないけどさ。
結局あたしは常識なくて
情報の偏ってる変人なのだよ、ここでも。
でもさー、テレビ見るヒマがあったら
ほかにやりたいこと
たくさんあるんだもん。
・・なんてこと
頭のすみで考えながら
毎度のことながら
居心地悪く会食終了。
でも兄のおごりだもんね。
文句は言えん。
ありがと、長男様!
店の前で兄夫婦と別れ
両親と帰宅。
野球好きのふたりが
テレビに釘付けになっていたので
柿をむいてあげて
あたしはその横で
黒ラベル飲み直し。
親もあきれて苦笑い。
10時ごろには消燈で
9時間近く寝てしまったよ。
朝ごはんと鍵を置いて
今朝はでかけてきました。
でもやっぱり人が一緒だと
気疲れするわ。
今日は兄の家に弟夫婦と
今回両親の上京の目的でもある
めいっこも揃ってるらしいのだけど
なんやかんや理由つけてパス。
今日はひとりで缶ビールを楽しみ、
旅の思いをはせつつ
ゆっくり眠るのだ。
ゆっくりと言っても
明日は朝早く神戸へ発つ。
そんで
明日の夜は逆に両親の家に
厄介になるんだけどね。
さーて
明日は関西でどフリー。
何すっかな~~~♪