15年めの変拍子

あたしときたら。
ジョンレノンより
長生きしてしまったようなのだけど。
そんな解説のついたきのうは。
なぜか18年ぶりの来日をはたした
ワンダースタッフを観に
恵比寿まで。
大学卒業する前後に
いつもつるんでいて
いろんな音楽を紹介してくれた
S井に聴かされて以来
ずっと好きなバンドでは
あったのだけど。
S井の紹介してくれる音楽は
あたしにはかなりビンゴ、
それがたまに世の中的にも
ビンゴなことがあって
あとで大流行して
驚いたりもするんだけど。
ワンダースタッフは残念ながら
そんな騒ぎにもならず
静かに一部のファンの心をつかんだ
いうなればB級バンドだった。
はずなのに。
来日?
なんでも今年
1stアルバムを録音しなおしたっていう
風変わりな人たち。
しかもライブで全曲演奏!
なんて触れ込みも。
そりゃ観たいよね。
わかるわかる、、、
そんな恐らく同世代の篤い要望で
呼んじゃったらしいんだよね。
日本ってすごい。
とはいえ
S井とは音信不通、
もう一人のワンダースタッフファンBBは
富山在住だし
ひとりでライブか・・
先週まではそう思っていたのだけど
不通を開通するには
こういう機会しかないかな、と
思い切って連絡先を人に聞いて
連絡してみたら
あっさりOK。
会場で待ち合わせ、、
15年ぶりだし
見つけられなかったら
どうしよう?なんて
不安を抱きつつ
バーカウンターへ。
と、その前の立ち飲みテーブルで
たばこ片手にビール、の
S井をあっさり発見。
「お変わりなく」
なんてお互い。
あたりさわりのない感じから
話しはじめたものの
ゲートを超え
2杯目のビールを飲み始めてからは
すっかり昔に戻ってた!
「今年ギブソン買っちゃってさ。
二回目の成人式ってことで」
みたいな。
会場は
普段見るライブよりは
ずっとすいてた。
前日買ったチケットの
整理番号は590番だったから
まあそんなもんなんでしょう。
でも前方にいる人たちが
すでにやけに盛り上がってる。
うちらはフロアからは
階段を数段上がった横っつらから
ビール片手に観ることに。
近くからは
「久しぶり!」のあいさつだの
「ここはじめてきた」だの
聞こえてきて
明らかに懐かしくて来ちゃいました、
といった客層。
間もなく
灯りが落ちてSEが。
みんなで時間をさかのぼってくような
そんな演出なのか
ちょっと前に流行った曲たちの
つまみ食いみたいな構成で
短いフレーズに
いちいち客が盛り上がる。
そこへメンバー登場。
そういえばルックス知らなかったよ・・
おっさんじゃん。。
ところがこの
おっさんがもう
いい音出しやがる。
もちろん若い頃に聴いた
それなりに思い入れのある曲、
というのも気持ちの高ぶりに
加担しているのだろうけど
それよりもなんだかもう
気持ちいいぞ。
そして
無駄に長いストラップとか
無駄に派手なストロークとか
なぜか変わらない声が
おかしくって
大笑いしてたら
横では「巧いな~」を
連発しながらのS井の懐かしい笑い方。
そういえばライヴ行って
よく一緒に「笑った」ね。
こういうツボが合うんだよね、
ヤツとは。
正直1stはそれほど聴いてなかったので
うわさ通り全曲やったのかは
わからなかったけど
間髪いれず次々と披露される曲の中には
知ってる曲もたくさんあって
なつかしくもあり
なんだか色あせてない
今の音楽のようにも聞こえて。
そして数曲演奏後
4人編成のおやじバンドに
バイオリンを持った
お人形エリカが登場。
ワンダースタッフのロックに
プラスされるこのバイオリンによる
ポップな味付けがあたしは
すごく好きなんだけど
新しいメンバーの彼女は
それを「絵」的にも
再現してくれていて
釘づけになっちゃった。
かわいい、そして
妖しく激しくかっこいい。
やっぱいい!
音楽はいいよ~
しかもナマモノは!
気付いたら思いっきり笑顔で
体が揺れてた。
ふとまわりを見回してみたけど
まわりの人たちも笑顔。
ずっと聞き続けていたわけでは
ないにしても
あたしと同じように
ワンダースタッフは
なんらかの思い出とともに
存在する音楽として
それぞれの中にあったんだろうな。
前回が「来日中止」で終わっていることもあり
いつかは見たいという願いも
強かったと思うし。
そんな「思い入れ」の集結が
笑顔とそして
異様な空気を作っていたように思う。
ミュージシャンたちにも
伝わったんじゃないかな。
アンコールは二度も三度もあって
そのたびに盛り上がる。
最後はギターとバイオリンだけで
リズム隊はいなかったにも関わらず
全員がその呼吸で
リズムをとるみたいな
ものすごいことになっていて。
いいライヴでした。
さてどこで飲もう?
という話になり
お互い勝手知ったる
飯田橋へ移動することに。
タクシーかよ?
というのは唯一彼の変化で
驚いた部分ではあったけど
あれこれ言い合いながらの
このちょっとした東京見物も
結構おもしろかった。
S井の案内で
まろうど』へ。
へえ、こんな時間でも
蕎麦が食べられるの。
しかも「蕎麦屋のつまみ」
ずらりじゃん。
この界隈にはよくいるけど
知らなかったよ・・・
そば味噌
とりわさ
バターのきいたポテサラを。
実は学生時代は
お互いほとんど酒を飲まなかったので
いつもお茶しながら
だらだらとしゃべっていたような
気がするんだけど
まさかこんな渋い店で
二人でビールとはねぇ。
しかも
娘の教育なんて語ってる。
方向性は相変わらずな気もするけど
やっぱりいつまでも
学生気分(気分ね気分)
のあたしとは
違うのかねぇ。
しめに半斤のそばをいただく。
細めで出汁は甘め。
ほんの少し入れるとろろが
すごくいい。
いい店じゃん。
「じゃ、次行くか」
と、何度か前を通ったことのある
バーへ。
飲み物オール500円なんだと。
覘いたらいっぱいだったけど
奥に立つスペースならあるよ、と
案内される。
ラムを頼んで
スクリーンを見ると
そこではポールウェラーが。
しかも延々と。
「いつもはこんなの流れてないんだけどな」
なんという偶然。
我らの共通のアイドルである
ウェラー師匠が
15年ぶりの
再会に花を添えてくれるとは。
iPhone自慢を兼ねて(笑)
娘の写真をずらっと見せられ
あとはiPodの中身で
音楽ネタで盛り上がり。
今思えば90年代をスルーしたのは
失敗だったよね、という話などしながら。
見せてくれたのがコレ→
やられた~~
でも一体何フレットですか?笑
と、盛り上がりつつも
とりあえず
電車では帰る気まんまん
だったので
細かめに今何時?
と、S井の腕時計を
確認していたのだけど
あれ?iPhoneに12:54って?
おいおい
ぜんまい式着けるなら
ちゃんと巻いてくれよっ!
ということで
やっぱり相変わらずなS井めっ
というオチがつきましたとさ。

「15年めの変拍子」への4件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    来日してたんですねワンダースタッフ。なつかしい。
    しかいワンダースタッフのライブの後に、一杯やりながらポールウェラーなんて僕らの世代にはたまりませんね!
    最高にうらやましい!!

  2. SECRET: 0
    PASS:
    こんばんは!遊びに来ました。
    お友達ともワンダースタッフとも会えて、よい時間を過ごされたようでなによりです☆ほんと、音楽に繋げられて(もちろん音楽の力だけではないけど)そうやって誰かに再会できるとか、やっぱり音楽っていいですよね。ちなみに次は是非お友達とウェラーもみにきてください(ハゲドックも)

  3. SECRET: 0
    PASS:
    さらせんどの。ワンダースタッフに反応してくれるとはやはり同世代!
    そう、ポールウェラーのビデオも何気に気分よかった。
    まあそのうちそういうのもやりましょう!

  4. SECRET: 0
    PASS:
    hungrybirdどの。いらっしゃい。
    まさかワンダースタッフでつながると思わなかったね。
    そうそうウェラー師匠のビデオの横でエドガーの話をしていたら
    エドガーがアップになってびっくりしたんだよ。
    withハゲドックもそいつ誘って行きますわ・・・

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