アタック何度まで?

今日もいい天気。
上流で早慶レガッタが
開催されているらしく
船の交通がなく
川は静か。
おふとん干して
たけのこを煮ています。
届いたビーズクッションに
腰を沈めたら
根がはえてきた。
では
金曜のことから。
忙しい時期も終わったので
平日休みをとることに。
最近あったかい日が続いていたし
のんびり小旅行でも、と
びっぷと女MJに声をかけ
久里浜からフェリーに乗ることに。
フェリーで千葉に行って
お魚天国でお魚食べて。
そんなのんびり小旅行を
思い浮かべていたのですが。
いつも通り
あたしが移動手段や
スケジュールを決めるべく
しおりを作成したのだけど
ぬかりアリで!!
だいたい計画よりは
遅めに事が運び
予定を削って行く、という
パターンは見えていたのだけど。
とりあえず
それぞれの駅の時刻を調べ
指定した電車で
待ち合わせに成功。
バスに乗り継ぎ
久里浜から10時20分発のフェリーに。
久里浜ですでに
積まれていた地場野菜に
心ひかれつつ
我慢して。
それにしてもさすが平日、
フェリーはすきすき。
その一角を陣取り
窓枠にお菓子だのビールだの並べ
魅惑の午前宴会!
明らかにまわりと目的が違うっ。
ビールは
今回も黒ラベルを
保冷剤とともに持参です。
美味いビールのためなら
これくらいの努力は惜しみません、
あたしたち。
ちなみにフェリーは
アサ○とキ○ン。
混む時にはキリ○の生がでる
バーが営業するようです。
びっぷが近所で買ってきてくれた
保土ヶ谷せんべいのおかきと
あたしが家で煮てきた
たけのこと菜の花のおひたしを
つまみつつ
ビール1缶。
おかきは唐辛子入りの
柿の種のようなものだったのだけど
ベースのお醤油が薄味で
なんだかカラダにいい感じ。
おいしいです!
お天気は
残念ながら曇り、しかも寒い。
前日からてるてる坊主なんてもの
久しぶりにつるしてみたんですが。
でも雨が降るって予報が続いてたので
それは回避してくれたのかな、坊主よ。
ほんの40分でもう千葉は金谷港に到着。
こちらも閑散としてはいるんだけど
おみやげがかなり充実していて
テンションがあがります!
「帰りにしよう、帰りに」
と、お互いに言い聞かせ
でもネットでは売り切れ必至と
ささやかれていたバウムクーヘンだけは
買おうと、『ザフィッシュ』という
おみやげ屋さん街にある
見波亭』へ。
と、移動中に地場野菜を売る
売り場に遭遇。
なんとりっぱなたけのこには
300円の札が!
「今ね、掘ってきたのよ、これ。
いくらにしようかって話してたんだけど」
「300円は安すぎるからもう少し高くしなよ、って
言ってたんだよね、でも今のうちなら
300円にしとくよ」
と、おじさんふたりが話しかけてくる。
こちらは新鮮なたけのこなら
少々払うつもりはあったもんで
300円ならもう一も二もなくって。
でもこれから山登るのに
どうすんだよ?
ま、それはあとで考えるか。
さらにバウムクーヘンも買い
すでに両手に大荷物の3人。
とりあえずまずは
おいしいもの・・と
調べておいた国道沿いの
さすけ食堂』へ。
お昼にはまだまだ早いそのお店には
常連さんがひとり。
カウンターだけの艶子さんという
おかーさんがひとりでやられている
小さな店です。
でもちょいと検索すれば
すぐに見つかる
知る人ぞ知る、名店なのです。
千葉のヤフーグルメの検索でも
1位をとったというのだけど
その一番の理由は
入ってすぐにわかりました。
常連さんに向かって
「あら~いい日にあたったじゃない
○○ちゃん。こんな若い子達が
来てくれたよ。」
と、あたしらのような見るからに
新参者でも受け入れ体勢バッチリ。
そこから早速
常連さんとうちらのからみもはじまり
一瞬にして敷居がとりはらわれ。
これって
店としてほんとうにすごいことだと。
今日は何がおいしいか?
とたずねると
「とれたての
たちうおのいいのがあるわよ、
それとアジね。」
と、長い長いたちうおを見せてくださり。
うおー、さすが船に乗ってきた
甲斐があるってもんです。
早速たちうととアジと
イカを盛り合わせにしていただくことに。
たちうおはコリっとした
歯ごたえがあって美味い。
あじは肉厚だし
イカも水っぽくない。
つけあわせのわかめまで
美味しい~。
なんでも
知り合いの漁師さんが
毎日届けてくれるのだとか。
いやはや新鮮だということは
ほんとうに重要です。
それと名物の
かじめラーメンを。
[#IMAGE|c0049455_13572712.jpg|200904/19/55/|right|150|224#]こちらはかじめという海草を
細かくきざんでラーメンに
練りこんだものなんだけど
塩味のうすいスープにこの麺が
軽くていい!
こってりラーメンには
あまり興味ないけど
こいつはいけました。
食べながら
艶子さんには
このかじめをつくるにあたっての
苦労話などをうかがう。
「夜中になきながら
かじめを刻んでたこともあるのよ」
なんてこと。
製麺所に麺づくりを
依頼しているのだけど
かじめは今も自分で刻んでいるのだとか。
あっぱれです。
話もはずみ
すっかり長居してしまって
お暇する時に
「この辺で荷物預かってくれるところ
ないですかね?」
と、聞いてみたら
「あら、帰りも通るならうちにおいときなさいよ」
と、艶子さん。
ああ、そんなつもりじゃなかったけど
すごくうれしい!
ということで、お願いすることに。
ほんとうに感謝です。
「いってらっしゃい」
というあたたかい言葉に送られ
鋸山へ向かう。
気付けば13時にかなり近い。
1時間以上もいたのか。
すでに計画がくずれてるけど・・
どうにかなんだろう。
そこから
「ひもの命」とか書いてある(笑)
外で魚を干してる
魚屋さんのわきの道を
駅方面に入る。
駅の一本手前の道を入ると
調べた通り
薬屋さんとお肉屋さんに
はさまれた細い道が。
ここで手に入れた
観光協会の
手作り風な地図が詳細で
あとあと大変助かった。
ぜひ手に入れるべし。
しばらく川沿いに歩く。
道端にはなんだか
昔近所でみかけたような
雑草や花たちが
目にとびこんできて
なんだかなごむ。
線路がみえた先に
分岐点が、と
思った矢先
ワンワンワン!!
と、犬にほえられる。
川の反対側にある
住宅に目をむけると
なんと犬が4匹も
壁から乗り出してほえてる。
まるでまんがのように
前足を壁にのっけて
ずらりと並ぶ図が
かわいくて笑っちゃいました。
ここも見るべきスポットかも。笑。
線路を越えたところで
滝などを経由する
本格的な登山道とはわかれ
「車力道」を選択。
のんびり登山をしましょう
・・・と思ったのが
大きな間違いでした。
線路沿いの道から離れて
はじまった「登山道」は
急に森の中へ。
高い高い木とつつじの群れが
続く道にはじまり、
ひんやりした
山道へ。
勾配もついてきます。
そのうち
昔は削った石を
山から荷車でおろしたという
石畳の道がはじまる。
木のかげでひんやり
湿気も帯びてきて
足元の石には苔が。
ぴかぴかの緑色で
きれいだったけどね。
案内通り40分ほど
登ったところで
石切場のあとに到着。
巨大な石の壁の
高い場所に
四角い穴がいくつもあいていて。
こんな巨大なもの相手に
のみを振るうって
想像を絶する。
足場とかどうなってたんでしょうね、
一体。
しばし壁に圧倒されたところで
気合を入れなおし
あと15分と書かれていた
頂上へアタック。
ところがこの先がまた
これ以上の勾配で
一同倒れそうに。
石の階段が続き
そのうち手すりが用意されるほどの
激しい傾斜。
まさかこんなにきつい道とは
覚悟のなかったあたしらには
ほんとうにキツい。
しかも落石のおそれ、とかで
「すばやく通過」なんて
書いてある。
ひえ~~~。
肌寒い気候のはずが
上着をぬぎ
タオルで汗をぬぐうことに。
冷たい金属のてすりがなんだか
心地よく感じたりして。
「天国がみえたよ!」
と、先頭を歩いていた
びっぷから声がかかる。
どうやら山頂に着いたようです。
地球が丸く見える展望台。
曇っていたのでそう遠くまでは
見えなかったけど
歩きはじめた港が
かなり遠くに見える。
「がんばったよねぇ!」
と、大事に抱えてきた
黒ラベルで乾杯。
そのビールの美味しかったこと!!
やっぱりこれにつきるのです。
しかし登山って
おぶりおぶられることもできないし
自分でがんばるしかないってとこが
おもしろいよね。
普段がんばれないあたしでも
踏ん張ってるというところに
達成感を感じる。
3人共満足で
港で買ってきたパンをかじる。
『見波亭』のクリームパン、
バニラがすごく利いていて
おいしい!
そこで地図を開き
この先のことを調べてみるのだけど
どうやら日本寺という
次の目的地には
一度下って横に移動しなくては
ならないらしい。
「えー!あの急な階段下りるの?」
すっかり頂上制覇気分だったうちらは
ショック。
たしかにあちらに見える
展望台に行くには
平らな尾根などない。
そう、ここは「のこぎりやま」。
頂点がぎざぎざにいくつもあるというのが
特徴の山なのだと
この時に知る。
まじかよーーーーーっ!
泣きながら
もと来た険しい階段を降り
石切場の前を通過。
苔むした
石壁にはさまれた通路など
さえぎられた光に
ぼんやりうかびあがる
美しい風景からは
当時の過酷さは
最早感じられない。
雨水がたまったところには
あざやかな朱色の鯉が
泳いでいた。
観光用に放されたんでしょか?
「クランプトンがえさなのかな」
と、いい間違えたのがきっかけで
「そうだね、きっとブルースとかで
育つんじゃない?」
といったくだらないやりとりが
妙にツボで大声で笑うと
その声が響いてまたツボ。
何かを超えてしまったようです。
相変わらずの山道をたどると
ついに日本寺の北口管理所に。
まっすぐここに着く予定だったので
地球展望台に行ったのは
どうやら間違いだったよう。
でもま、あそこでのビールの味は
格別だったし。
拝観料を払い
入ってみるといきなり
石切あとに彫られた
百寸観音像が。
ベンチにすわりその巨大な像を
口をあけて見上げる。
と、そのさらに上から
人の声がすると思ったら
つきでた岩の上に
柵がついてる。
おお、あそこが地獄のぞきか。
絶壁から突き出した
展望台。
せっかくだからのぞきましょう。
と、そこに行くのにも
また登り。
一体何回アタックすればいいねん、
のこぎり。
地獄のぞきですが
風がびゅんびゅんあたり
足元がすとんと落ちていたのだけど
恐怖感より先に
足が勝手にがくがくしてきて。
不思議なんだけど。
でもそういう高所からの
緑の風景は
やっぱり登山の醍醐味。
最高に気持ちいい。
ビールがないのはさみしいけど
ここお寺の中だしね。
ということで
あとは大仏でも見て帰るか、と
日本寺を軽くみて帰るつもりが
そう簡単にゴールは
巡ってこなかった。
登ってきた山の
反対側の斜面に位置しているので[#IMAGE|c0049455_15113511.jpg|200904/19/55/|right|120|204#]
勾配は同じようにあるし
自然のままの道がくねっていて。
羅漢をみながら
歩いていれば大仏にたどりつくかと
思いきや、
迂回してる分傾斜は少ないけど
距離が長い。
だけど
1500体もある羅漢像は
さまざまな表情をしていて
なかなかおもしろい。
いろいろつっこみながら
無理せず根気よくたどって行くと
ついに大仏に到着。
あれだけ
巨大な岩肌を見たあとだったので
大仏の大きさにはそれほど
動かされなかったけど
とりあえず見た、という達成感で
一応ゴール!
という気分。
ばんや、という
金谷の一駅先にある
漁協のやってる店の送迎バスを
ここでつかまえる予定だったんだけど
時間はとっくにオーバー。
今日はあきらめて
艶子さんところに
戻りましょうか、
と、下山の道を
寺の方にたずねると。
「金谷港?
登山道を戻るか
ロープウェイしかないね」
ええ?
ただ下るだけじゃだめなの?
どうやら下っても
山の反対側に着いてしまい
港からは相当離れてしまうそうな。
登山道はないとして
ロープウェイか・・・
「ちょっと登れば間に合いますよ、
20分ぐらい」
「に、20分????」
倒れそうになる一同。
もう一ミリだって
高い場所には行きたくなかったのに
まさかまだ「登る」なんてことが?
でも仕方がないので
その道しかない。
「ロープウェイ乗りたかったんだよね♪」
などとテンションをあげ
死ぬ思いで来た道を
戻り始める。
いささかみんなだんまり。
それでも
20分もかからないで
ロープウェイに到着。
今度こそゴールだ!!
もう歩けません。
でも終了1本前の
16時40分発。
これに間に合ってなかったら
どうなってたんだろ?
振り返ると山は
霧に覆われてるし・・。
あぶないあぶない。
ロープウェイに乗って
登ってしまうのは
あまりに味気ない、と
思って思いついた
今回の登山だけど
よく考えたら
ロープウェイって一気に登るわけだから
それなりの高さなんだよね。
しかも乗ってわかったけど
この山結構険しいわ。
海の前にそびえたってる
急勾配。
すそ、とかないわけだし。
ロープウェイを降りたら
すぐに海沿いの国道。
数分歩けばもう
「ひもの命」の魚屋の前だ。
あの山の中での
終わらない道に比べて
こちらの距離には
拍子ぬけ。
すっかり元気を取り戻して
18時にしまるという
港のおみやげ屋さんに走り
買い物堪能。
干物やらいかとんびやら
鯛せんべいやら。
やっぱり野菜は終わってたけどね。
たけのこ朝買っておいて
よかったぁ。
荷物を抱えて
ふたたび
『さすけ食堂』へ。
「おかえり」と
艶子さんが迎えてくれる。
ご本人ご自慢のあじフライと
餃子を頼み
ビールで一息。
しみるぅ。
で、このあじフライが
ほんとうに美味かった!
その場でぷりぷりのあじを[#IMAGE|c0049455_144331.jpg|200904/19/55/|right|120|204#]
さばく艶子さんの手元も
あざやかだったけど
軽くパン粉をふり
さっと揚げてでてきた
そいつはふわっふわっ。
鮮度がいいからなんだとか。
常連さんも自慢げに
「それ、おいしいでしょう」
と、声をかけてくる。
なんだか居心地がよく
常連さんの話に
まじえてもらいながら
乗る船を1本遅らせて
最終便に乗ることに。
「来年はたけのこ掘らしてあげるから
店に連絡して」という常連さんや
「またいらっしゃい」という
艶子さんのあったかい言葉に
また送られて
お店をあとに。
コンビニでビールを仕入れ
船の中で仕上げの乾杯。
ハプニング多数だったけど
面白かったなぁ。
予想外の険しい道も
思い出のスパイス。
雨も下山後にちょっと
降られただけだし
かんかん照りでもなくて
よかったかも。
まあすべて
終わってみれば
オーケーってことで
春の小旅行は終了。
久里浜からの電車も
あっという間でした。

「アタック何度まで?」への8件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    4月19日にさすけ食堂に一人でいた常連て、僕かもしれません。艶子さんとは今日も電話で話しましたよ。その日(4月19日)の写真は4月22日の日付になってるけど、僕のブログにあるのでよかったら見てください。さすけの魚はほんとうまいですよね。明後日もさすけに行くつもりなんですよ。http://tropicuoza.exblog.jp/i23/

  2. SECRET: 0
    PASS:
    tropicaldandy_sinさん、はじめまして。
    あたくしがお邪魔したのは17日ですので、たぶんお会いしてないかと。
    でも艶子さんがランキング1位のお祝いをしてもらったと
    うれしそうに話されてた常連さんのおひとりなんですね。
    遠くてなかなかうかがえませんが、ぜひまたお邪魔したいと
    思ってます、いつかお会いできそうですね。
    ブログの写真拝見しました、魚うまそーーーっすね~~!
    艶子さんにお会いすることがあったら
    独身3人組が、荷物ありがとうございました、ということと
    ほんとーーーーにアジがふわっふわで
    びっくりしましたと言っていたと、お伝えください。

  3. SECRET: 0
    PASS:
    わかりました、早ければ、明日携帯電話からこのブログ、艶子さんに見せておきますね。ちなみにランキング1位の祝魚がブログののどグロです。よかったら、ブログ房総通信のコメントにでもなにか書いておいてもらえば、艶子さんよく見ているので、喜ぶと思います。お会いする日楽しみにしております。僕は、通称木更津のなかなか で通ってます。またこのブログ、遊びに来ますね。

  4. SECRET: 0
    PASS:
    tropicaldandy_sinさん。ご親切にありがとうございます。
    恐縮です!房総通信にもコメントさせていただきました。
    ただの酒飲みブログですが、またお越しくださいませ。
    ではいつの日かさすけで!

  5. SECRET: 0
    PASS:
    さすけ食堂の艶子さんと電話で今まで話していました。このブログへコメント書きたかったようですが、書けなかったようです。代わりに、先ほど私のブログへいただいたコメントへ返信書いたそうです。ブログのおかげで、皆さんと再びお話ができて、うれしくて活力になるそうです。では、たびたび失礼いたしました。

  6. SECRET: 0
    PASS:
    tropicaldandy_sinさん。
    はしわたししてくださってありがとうございました!
    ほんとにそうですね、艶子さんにまた会えたような気分です。
    またさすけでの楽しいお話、ブログに書いてくださいね。
    楽しみに読ませていただきます。

  7. SECRET: 0
    PASS:
    ベイベーさんおはようございます。こんな形で又お話が出きるなんてネットの素晴らしさに驚いています。この頃、コメントまで書くまで成長しましたよ。これが縁でブログを見せてもらいます、し 楽しみも増えました。有難う。今日もさすけはそんな縁の人たちの集まりがあります子供が帰って来て気分です。参加を待っています その時は黒ラベルを用意して乾杯です。

  8. SECRET: 0
    PASS:
    さすけママ~~!
    コメントありがとうございます。さすがランキング女王!
    あたくしも子供のひとりとして、またぜひお邪魔させていただきたいと
    思っております。黒ラベル、たのみますねー♪
    tropicaldandy_sinさんはじめ、常連のみなさまによろしくです~
    GWはお忙しいでしょうが、がんばって!

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