両親に会いに
大阪に飛んできました。
親孝行どころか
身に余る提案をしてもらい。
これから忙しくなりそう。
父と母を
安心させるには
彼らとあたしの価値観は
違いすぎる。
だから歩みよれるところは
寄ってやろうなんてのは
やっぱりあたしのおごりで
彼らのが
上手だった。
あたしにはせいぜい
母の相手をして
習いたてのピアノの
連弾につきあうくらい。
それさえも
両親にあたえられたものだ。
いくら年をとっても
超えられない
偉大な両親に
感謝しつつ。
あとは笑って
暮らすぐらいか？
両親のいる大阪は
彼らが好き好んで住んでいるだけで
正確には実家ということばには
あてはまらない。
だからあたしは意識して
「おじゃまします」って言うのだけど
両親はそれが気に入らないらしい。
「ただいま、でしょ」
我ながら、大人げないな～とか
思うけどさ。
そこは譲れないのよ。
その日は
調子に乗って
家じゅうのビールを飲みまくり
ばたんきゅ～。
次の日は
阪急電車に乗って
梅田経由、天王寺へ。
北斎の龍と虎が発見されて
ギメコレクションが来てるとのこと。
書が展示されたこともあり
なじみだという大阪市立美術館へ
母の先導で。
天気よくって気持ちいい。
公園で見つけたライオンの像の
シュールさにうっとり。
関西の公園って
何かなつかしい感じ。
60年代からあんまり変わってないように思われるのは
気のせい？
さすがGWで人も多かったけど
あたしはいつものマイペースで
人の少ないところを
ひょいひょいと見てあるく。
両親もそのあたりは
要領よく。
しかし、浮世絵ってすごいよな。
色もきれいだし
構図がなんてったって面白い。
江戸時代にあのデザイン性って。
特に隅田川の風景や
永代橋からの佃島なんて題材は
今あたしが見慣れてる風景でもあり
とくに興味深くて。
広すぎず
絵の数も多すぎず
ほどよく。
美術館併設のレストランで
ちょうど「カレーライフ」を
読んでいるところでもあり
日本らしいチープなカレーが
食べたかったので
ビーフカレーを
かっ食らう。
こういう王道な感じも
いい。
つたのからんだ、薄暗い
古びたレストランで。
14時からの阪神戦
めがけて
いそいそと帰ろうとする
両親とわかれて
梅田でお買い物。
おみやげをさがして放浪。
でもなんか
なじめないな、大阪。は
変わらない感想。
夜は
両親の行き着けの飲み屋へ
つれてゆかれる。
行き着けといっても
大して飲めない二人は
いつも店の人に申し訳ないと
思っていたらしく
のん兵衛の娘を連れてゆくことで
せめてもの罪ほろぼしと・・
って何か間違ってませんか！？
しかし酒を飲む娘を
「困ったもので」と
少し自慢げに紹介する両親・・
ずいぶん変わったもんだよな。
ほかに取り柄がなくて
悪かったね。
あたしも両親の顔をたてようと
少々無理して飲む。
って何か間違ってますね。
久しぶりに日本酒を。
岐阜の「醴泉」だったかな、
美味かった。
その夜は夜中に目覚めて
しばしあたまが
ぐるぐるしてるのを
味わいましたが。
明けた三日目は
もう帰る日。
朝のうちに
近くの池田城址公園に連れて行かれ。
道すがら聞くところによると
両親は去年越したこの町が
気に入ってるとのこと。
坂は多いけど
たしかに静かで緑も多くて
昔あたしも住んでいた夙川に
少し様子が似ている。
こうやって
仕事も助けあい
日常もなんだかんだ
二人三脚で楽しんでる二人を見て
安心する。
元気でいてくれないと
あたしも東京で
勝手気ままに暮らすわけには
行かないだろうから。
いろんなことに
感謝しつつ
大阪をあとに。
それでも
モノレールから東京タワーが見えると
そんなことも
すっかり忘れ
自分の日常に戻る。
東京。
やっぱり特別な場所と思う。
大阪から帰って
あとは流すだけの
連休後半かと
思っていたけれど
思いきって
やりたいことすることに。
今やりたいことをする、
それがあたしのテーマだ。
自分が望んでやったことなら
自分でオトシマエ
つけられるはず。
躊躇することなら
そんなのやめちまった方がいい。
新緑のさわさわって音を
聞きながら
屋上で洗濯物干してたあたしは
悟ったよ。
いんじゃん？それで？
いくつになっても
所詮
自分のペースでしか
歩けない。
飛行機に乗っても
地下鉄に乗っても
バイクのうしろに乗っても
見えるのは
あたしの目に映るもの。
「あたしが」この目で見たものだ。
そう思った矢先に
会った網膜剥離の彼女に
「完治する道はないって言われちゃった」と
聞かされ
ショックは受けたのだけど。
それでも「開き直って行くよ、」と
言った彼女から
その強さを学ぼう。
何があっても
ゆるがない強さ。
それをあたしは
日々積み重ねて
培って行くよ。
誕生日をむかえて
あれこれ思ったことが
やっとまとまってきた。
黄金の日々もあと一日！