こんな夜があたしを創る

土曜の続き。
神楽坂のF宅へ向かう前に
六本木のF子とヨシヤで待ち合わせ。
自分のつくる材料と
Fの家にあるものを電話して
確認したり。
ケイタイってほんますごい。
F宅に着くと
先発で渋谷のYが
「ブロッコリーとベーコン炒め
ゆず胡椒風味」
なんつ~また
デリケートな料理を
つくってはる。
Yのビミョウな加減って
ほんと天才だと思うわ。
ほんとはゆず胡椒
苦手なんだけど
めちゃ美味い!
ちょいピリで
ビールがすすむ~。
落ち着いたところで
あたしも料理開始。
リビングとキッチンが
一緒になった部屋で
F子とあたしが料理してると
続々と訪問者到着。
M香にKミに月島のTTに
Aっちゃんと。
総勢8名。
中高時代の友たちの
集まりで。
みな
勝手な時間にあらわれて
酒だのつまみだの
持ってきて
好き勝手に飲んで
しゃべってる。
その横であたしは
まずチリビーンズを。
いつもだと
家で煮込んで行くような
メニューなんだけど
その前に用事もあったし
今回は料理人が
3人いたので
とろとろと時間かけて。
定番なので
うまく行くかと思いきや
チリパウダーがあまり
辛くない。
味見をしてくれたF子が
冷蔵庫あけて
ごそごそと辛みのつきそうな
ものをさがしてる、
人んちなのに。
で、結局豆板醤を入れるという
大冒険に出たのだけど
意外によかったみたい。
料理人たちが
おそるおそる献上すると
食べ隊たちは
「全然中華っぽくないよ、
いけるいける。」
オーナーFは
料理しない代わりに
勝手に台所をいじられる、
なんて目にあうのです。
その上
「このパウダーは古いから
辛くない!」だの
「なんでフライパンがないのさ」
とか毎回姑のいじめにあう
嫁のような状態。
まーそんな
遠慮のない関係が
この集まりの
いいところなのだが。
次は
前日夜に成功した
ささみと
セロリの和え物を。
ささみは早めにゆがいて
F子がさいてくれたので
めんつゆで下味つけて
冷やしていたのだけど
セロリと
わさびと
ちょっぴりマヨネーズで
和え。
和えた状態より
ささみの下味がおいしいと
言われた。
成功したと思ったのに。
ビミョー。
でも
「うちのおばちゃんの味と
似てるんだよね」と
言ってくれるM香にも
「やっぱ好きだわ~」
って言ってもらえて。
これ、うれしいんだよな。
あたしの目指してる味
そういうのだし。
まーYみたいに
絶妙な味は出せないってのも
あるんだけどね。
次にあたしは
水餃子でも、、と
考えて皮を買ってきたのに
肉を忘れていて
ありゃ~ん、ということで
スープにすることに。
でもこれが
今回の大当たりで。
しょうが
ねぎ
ベーコン(そこにあったので)
たまねぎ(ついでに)
を刻んで
ごま油で炒めたところに
水とガラスープを入れ
レモングラス
セロリ
せりの下の方
を入れ
思いついて
冷凍庫にあった
ぶた肉を頂戴して。
ぐつぐつなったら
ナンプラーと
塩、こしょうで
味付けして
火をとめる直前に
パクチーと
せりの葉を
ばば~ん!と
投げ入れ。
香草スープのできあがり。
これ
自分で言うのも
ナンですが
うまかった!
まあある意味
贅沢食材なんですがね、
野菜ってのは。
でもしゃもしゃぶ屋で
鍋にパクチーとせりが
入っていたのが
忘れられなくて
どっかで使いたいと
思っていて
この日も
「香草、薬味、スパイスが利いた
ちょいクサナイト」
というお題を
勝手に出していたのだけど。
イメージしたものができて
よかったよ、
ホント。
しかしちゃんと
Yはゆず胡椒
F子は香草につけた
とりももを持ってきて
焼いてくれて
何気にお題
守ってくれてたのね~。
最後は
まだ納得できる味に
できてなかった
みつばとささみのパスタを。
これはまあ
まあまあ、
というところだったかな。
パスタに塩味が
足りないよなぁ、と
思っていたら
「しょうがないよ、
この家の塩、これだし!」
みたいな
またFに厳しい
突っ込みが入ったりして。
でもそれを皆のテーブルに出した時
偶然横の皿に残っていた
いくらのしょうゆ漬けを
誰かがパスタの上に載せて
ちょい豪華になって
びっくりした。
なんというか
そういう絶妙な
コンビネーションと
食べる方も
単に受け身じゃない的な態度が
うれしくもあり
可笑しくもあり。
その一瞬のできごとが
この集まりのすべてを
象徴していたような
そんな感じが
あたしには
したのでした。
結局
この日は
台所に立ちっぱなしで
それぞれと
そんなに話したわけでは
ないのだけど
たまにこうやって
顔みると安心する人たち。
やっぱり
特別な人たちだよな~。
終電だというので
あわてて
マドレーヌを。
そういえば
クリスマスイブイブだってのに
誰ひとり
甘いもの持参してないって
さすがのんべえの集まり。
甘めで失敗かな?と
心配していたけど
「スパイス利いてるよ!」と
言ってもらえて
ほ。
ささっと消えていった人たちのあとに
残されたFとTTと3人で
TT持参のお茶で
ゆっくりとマドレーヌを。
12時近くに
やっとFの家を
おいとまして
「そうだ」と
『き○助』を経由してみると
赤い顔したマスターが
ちょうど帰るとこ。
「おー、
ちょっと寄ってきなよ」
ってんで
少しおしゃべりして
帰宅。
寒いけど
真夜中の東京チャリ旅行は
ほんとにナイスで好き。
大好きな永代橋の上で
ちょっとチャリとめて
消えつつある
月島の夜景と
おかげで増えて行く
冬の空の星をみあげて
あたしは
にんまり。
こんな夜なんだよ、
こんな夜。

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