クリス・マーティン、あなたは誰なの?

もう、何から記録すべきなのか。
たった今、地震が来て
日本が沈没してもいいように
とり急ぎ書くならば。
コールドプレイのライヴは最高でした!
もしきのうが最終公演じゃなかったら
間違いなく今日も行ってると思う。
ダフでもなんでも。
やはり呼ばれた。
呼ばれたのだと、確信したよ、
昨日も。
とにかく席からして最高で、
そこは東の2Fの1番前。
すわっていてもステージ全体が見えて。
ミキサーの檻の中にすわっていた
グウィ○ス・パルトロウさんも
しっかり双眼鏡で拝見。
ステージは
うしろに横長の巨大スクリーンがあるだけで
かなりシンプルなご様子。
普通はステージに積み上げられている
スピーカーやモニターも一切なくって
広々でスルースルー。
武道館久しぶりだったんだけど
ほかのライヴも今はそうなの?
19時15分すぎたあたりで
あかりが落ちて
SEが流れる。
音楽がぴたっと止まった瞬間
ライトが照って
はじまった。
ギダー、ドラム、ベース。
??
ヴォーカルのクリスは・・・
ステージの一番うしろで
スクリーンに自分の影絵をつくりながら
歌いだす。
手をくねくねさせたり
天にむかってつきあげたり。
圧倒的な存在感。
もうそれから釘付けです。
まるで少女漫画かなんかで
一目ぼれした場面のような。
ぼーっとしたあたしがいた。
アナタワダレデスカ?
後方から歌いながら
ステージのまん中にある
小さなアプライトピアノの横に来るまでの
彼の姿と来たら
バレリーナ?軽業師?
天使?みつばち?
しあわせの青い鳥?
どんな言葉も
超えてしまうあの軽やかなステップ。
じゃなくてまるでスキップ。
リニアだよ、リニア!
浮いてるもの、地面から。
彼の歩いたあとには
光の粒のあとがついているみたいに
きらきらしたもの
ふりまいて移動していて
見ていてまぶしくてまぶしくて
涙が出ちゃいそうだった。
クリス・マーティンには
羽根がはえている!

絶対!!
そして人間とは思えない
しなやかさで、体がしなって
みたこともない体勢で
右へ左へ軽やかに動きまわって
立ち止まったかと思ったら
すっと手をつきあげたりして
はっとさせられる。
もう目が離せない。
予習した曲なんて
どれがどれだかわかんなかったけど
そんなの関係なくて
どの音も心地よくて
ずっとあきさせない
クリスの動き。
そしてひとり1台ついたカメラが
後ろのスクリーンに
鏡のトリックでメンバーを
映し出す。
背中あわせでふたりずつ
8人のコールドプレイを。
リアルタイムの映像なのに
まるでPVみたいにかっこよくて
完成されていて。
シンプルどころか
すごく効果的な演出にびっくり。
それからクリスの
片手でパワフルに弾く
そのピアノも
すごく効いてて
ギターバンドに深みをプラス。
弾きながら体はあいかわらず
しなやかに揺れて
たまにイナバウワーなみに
反ったり。
したかと思うと
ピアノの椅子から後ろにむかって
ブリッジ。
・・・あっけにとられました。
人間じゃねぇ!
そんなオドロキの連続の
何曲めかに、唯一曲名がわかった
「イエロー」という曲で
また驚いた。
急に歓声がおこったかと思うと
2階席のうしろから
大きな黄色い風船が降ってきて。
ぽわんぽわんって皆の手の上をつたって
いくつもいくつも降ってきて
天国だ」と思った。
もう涙がこぼれるほど
感動した。
今思い出すだけでも
涙があふれてきそうです。
その風船の浮遊感は
クリスのふわふわした足取りと
すごくマッチしてもいたし。
そしてアリーナにたどりついた風船が
破裂した瞬間。
中からは金色の紙吹雪がちらばって。
圧巻でした。
クリスもステージの上で
風船をもてあそんで
弾いていたギターのヘッドでつついて
金色のシャワーをあたまから浴びる。
すごい見せ方を知ってる人なのだよ。
いちいち次元の違う世界のように見える。
でも本人とても楽しんでいる
人間らしい感情が
すごく見えて
こっちも楽しくなってしまう感じ。
カタコトの日本語を
やたら駆使したMCのキュートさにも
笑わされたけど
何よりやってて楽しいっていう
4人の気持ちが表れていて
すばらしかった。
どこかで仲の良い友達メンバーのまま
続いているバンドだと読んだのだけど
ほんとうにその友情も伝わってきて
「やらされ」てたり
「こなして」るステージでは
決してない、って思える
そんなステージで。
終わった時、お互いに何度も何度も
ハイタッチしている姿が
印象的でした。
暗転の楽しみもあって
ドリフ並みに黒子が大活躍!
ぱっとあかりがともると
クリスはステージ横の一段あがったとこで
ギターかかえていて
ギターくんがステージまん中に立っていて
ヴォーカルとったり。
ほかの暗転では
ステージの前に扇形にせり出したスペースに
キーボードがおかれて
そこに4人が集まって
ドラマーくんがハープ吹いたり、と
ドレムレスの演奏を見せてくれたり。
寄り添って、せまいせまい場所で
演奏する姿はきっと
昔を思い出しながらやってるんじゃないかな。
そんな思いも伝わってきたり。
クリスは、フロントマンの役割もこなしつつ
メンバーにちゃんとからんでいたのも
ニクい感じ。
とくにドラムのまわりに集まって
ドラマーくんもしっかりカメラに映るようにするって
演出を超えた友情を感じたよ。
そしてファンへの愛情も。
「もっと日本語がしゃべれたらなー」
って。
カンゲキじゃないですか。
英語でべらべらまくしたてるんじゃなくて
ちゃんとこっちのスタンスまで
降りてきてくれるやさしさは
すごいよ。
ほんとうに会場全体を気持ちよくする
努力と天性の才能。
会場の一体感もそんなところから
生まれたのだと思う。
クリスに反応して笑ったり
歌ったりする会場をも
見渡して楽しめたもん。
途中流れた映像や
ライトで壁全体に映される映像なんかの
技術もすごかったな。
たぶんクリスの手書きの歌詞が
映された曲があったんだけど
まるでクリスの口からこぼれた言葉が
会場を包みこんでくような錯覚。
それとめりはりのある曲の入りや
終わりにあわせた照明の技術なんか
見てる方も
「やった!」
って感じ。
たぶんスタッフもすごく楽しんで
がんばって創ってるんだろうなって
そんなことにも感動。
そんなこんな
あらゆる面で
終始夢中にさせてくれたステージの
本編が終了。
心からの拍手をおくりました!
空腹ものどの渇きも忘れて。
「チケットまけて」なんていった自分を反省、
M田さんにお礼をいいまくり。
とにかく
体の中の毒が出されて
コールドプレイでどんどん満たされて行く感じ。
ヨガで頭のてっぺんから
足の先まで空気を吸い込んで、
っていうのがあるんだけど
まるでそんな感じ。
そう、今日のあたしは
歩くコールドプレイなのだ!
さて、驚きはこれだけでは
終わらなかったのです。
アンコールの始まりの曲だったでしょうか。
曲の後半でクリスがステージを降り
アリーナの横を
駆け出して。
あたしの席からは全貌が見えたのだけど
武道館半周、歌いながら走って
ミキサーの檻に着いたかと思うと
とまり木みたいなところに登って
そのまま熱唱。
一番遠かった客の近くまで来てですよ!!
すごいサービス!
それに驚いたことに
全力で走ってるのに
まったくヴォーカルに影響なし。
でもさすがに曲の最後ぎりぎりに
戻ってきて
ちょっと笑いを誘っていました。
それもお茶目でよかったけどね!
それにしても
それまで何十曲もふわふわと踊りながら
跳びながら歌ってるのに
まったくヴォーカルはぶれなくて。
すごすぎる。
それでも途中、水を飲んだりはするのだけど
それも見えないように
ちゃんと隠れて飲むんだよね。
もー何から何まですばらしい人!
で、最後の曲。
いつからそこにあったのか
まったく気付かなかったのだけど
天井からつるされた大きな電球に
手をのばし
その電球と一緒に
まるでダンスを踊るかのように
くるくるまわって
ぱって手を離す。
ものすごい画になるのは
なんだろう、あの人!
そしてその曲が終わる瞬間、
電球のあかりが消えて
ライトもおちて
夢から・・・
覚めてないよ。
だって今日のあたし
こっそりスキップだもの。

「クリス・マーティン、あなたは誰なの?」への10件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    ううううらやましい
    いーなー姐さんー

    コールドプレイって、聴き始めたころはなんか暗くって、どうしても「わたしの唱歌」って感じにならんなあと思ってました
    でも聴き込むうちに、それって暗いんじゃなくって、繊細とか美しいとかいうことだって分かってきて、メロメロになったんです

    姐さんのこのライブレポート、わたしの想像してるコールドプレイそのものなもんで、「ああ、わたし間違ってないかも!」と思って嬉しくなってしまいました

    わたしもこっそりスキップしちゃう

  2. SECRET: 0
    PASS:
    き~!!ぐやじいいいいいーーーーー!!!
    ちょっと!今まで、無関心でそれ、ないっしょ。
    クアトロの階段下りる度、行きたい!!
    でも、わし、今更行かれない…
    ぐぞおおお。

  3. SECRET: 0
    PASS:
    ちはちゃん、あたしもうれしい。
    この興奮をわかってくれる人がいて。
    ちょっとシャープがかかったような声はたしかに色としては暗いかも
    しれないけど、澄んだ冬の空気って感じ。
    ぜひスキップしながら、聴いてみて!こっそり。

  4. SECRET: 0
    PASS:
    元祖どの、あはは~すまぬ。またいきなりはまってしまってます。
    ところで、クワトロの階段ってなんスか?

  5. SECRET: 0
    PASS:
    コレクターズ観にわしは毎月通ってるっしょ。
    多分、キミと『サンボ』観た月に階段におっきなの
    あったの、全然、気付いてなかったっしょ?!

  6. SECRET: 0
    PASS:
    コルールドプレイのポスター?
    たぶん今見ても気づかない・・・笑。

  7. SECRET: 0
    PASS:
    あちらから飛んで来ました〜(笑)いま、姉さんの記事を読んでいてこのあいだ観た彼らのライブ(tvですけど・・)の色々なシーンが蘇ってきて思わず泣きそうになっちゃった!分かります〜〜(泣)。どれだけ有名になろうと、「こなして」るステージなんか絶対しない、いつだって全力投球&しかも風船とか(今回のライブはチョウチョの紙吹雪♪)、あのかろやかな動きですっかり観ているこちらは夢見心地にさせられちゃうの。クリス、魔術師のようですよね。
    次こそはお互いライブみましょう!マジで!!

  8. SECRET: 0
    PASS:
    maysomeちゃん、ありがとう。
    あたしも自分の記事読み返して泣きそうに!(笑)
    でもそんだけすばらしかったんだなーって。
    雨を愛で受ける!という図も想像して泣けました♪
    再放送しないかな~
    でも次はちゃんと生で観なきゃね!
    あ、ハゲドックもねっ。笑

  9. SECRET: 0
    PASS:
    2005年12月Earls courtで観たステージとほぼ同じセットリストでした。武道館公演は日本に帰国して12日目の出来事で、Fix youで「London生活は終わったんだ。。。」と涙が出てきたこと、今でも覚えています。一つ前のツアーDVDありますよー(非売品)。
    一番好きな曲はClocksなのですが、Fix youのPVはEurostar発着駅工事をしているKings cross周辺が映っていて、クリスの声は切なくて、かなり好きかもしれません。いくつかPVもあるので、今度持って行きます。

  10. SECRET: 0
    PASS:
    B当チン。なぜいまここをさがしあてた?笑
    DVD今度貸してちょ。

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